漁業技術の画像集・FishTech
著作者/水産大学校名誉教授・理学博士 前田弘
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第 6 部 25-02 Mar del Plataの漁船2 1987−1990年 [参考資料] 1986年までに撮影した写真は「Mar del Plataの漁船1」に示した。これはその後に撮影した写真を纏めたもの である。毎回少しずつ新しいことに気がつくとともに、ほとんど変わらないこともある。ことに沿岸漁船は’84年 でも平均船齢が20年に近いので変わらないことが多いだろう。 目立った変化は自動イカ釣機を装備した船が見られるようになり、工船が増えたことである。 先に示したのは夏の観光シーズンにおける沿岸漁船の船溜りの写真であるが、これは冬期の観光シーズン外に おける写真である。「Mar del Plataの漁船1」のNo.1及びNo.2とほぼ同じ位置の魚市場の前から船溜りに向けて 写した写真である。 沿岸漁船が季節によって使う漁法を変えるとすれば、それが分かるはずであるが、ほとんど変化は見られない。 巻き網を使う漁船があり、陸上にはランパラネットが見られたので、高い位置に見張台がある船が見られるはず である。Mar del Plataの漁船1」では見られなかったが、このような船は右の遠景に見られる。 正面に赤く塗った大型船が見られる。この船は何年間か同じ位置に繋留されていた。
No.1 右端が魚市場である。ここに写っている船団にもほとんど変化は見られない。
No.2 巻き網を使う船団である。
No.3 ネットホーラのドラムと漁獲物をボイルするドラム缶を示す。
No.4 タイカゴの船団を示す。これらはいずれも沿岸漁船の船溜りの中でどの年でもほぼ同じ位置で見られた。
No.5
No.6 タイカゴと救命浮環の間を走る索にタイヤを挟んである。No.8に見られるこの装置は、索に張力がかかったときに 緩和する可能性が考えられる。
No.7 元来はサイドトローラとして建造された船であるので、トロールウインチが見られる。前のマスト上には見張台 があるので巻き網かランパラネットを使うことが分かる。その付根にある前ギャロースには、カバーをかけてある。 後マストにはパワーブロックがある。船尾には巻き網を載せてある。 その外側の船にもパワーブロックがついている。
No.8
No.9
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’86年以後には、遠洋で働く冷凍船クラスには自動イカ釣機を装備し、昼間はトロールを行い夜間には自動釣機で イカを釣る傾向が見られた。この風潮は伝統的遠洋漁船にも見られる。ここに写っている船は船籍がBuenos Aires になっているので、新たな合弁事業の船である可能性がある。
No.10
No.11 遠景は工船または冷凍船と考えられる船で、以前にはほとんど見られなかった。手前は船尾で曳網する型の サイドトローラで、稼動しているかどうか不明である。
No.12 「Mar del Plataの漁船1」のNo.20に示した写真とほとんど同じ位置から撮影した写真である。手前のトロール船 を見ると前と同じ写真のように見えるが、遠景に冷凍運搬船が見られるので違う時期に撮影したことが分かる。
No.13 スタントローラの写真である。
No.14 これもスタントローラの写真である。アルゼンティンではスリット付きの楕円オッターボードが使われる。 ここに写っているのは、中層トロール用の縦型Vオッターボードと底曳用の楕円オッターボードの両方を備える。
No.15 2隻が重なっている。手前は「Mar del Plataの漁船1」のNo.23に示した船で、それと岸壁の間にユニガンを 装備したスタントローラが見られる。
No.16 大型船の岸壁に着岸しているスタントローラである。いずれも同じ位置に繋留されているのを何回か―ほぼ 毎年3月と8月に訪れるので、この間もずっと繋留してあったのなら一年以上―に渡って見られた。
No.17
No.18
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