一枚の特選フォト⌈海 & 船⌋


One Selected Photo "Oceans & Ships"

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古代の海進(そこは海であったこと)を証明する木片
[埼玉県立歴史民俗博物館]

東京湾の海は、縄文時代前期にはずっと北方へ入り込んでいたとされる。その湾入を立証する貴重な史料が発掘された。 画像は、その湾入の存在(奥東京湾と称される海の存在)を示す木片史料である。

キャプションには下記の旨が記されている。
さいたま市寿能 (じゅのう) 泥炭層遺跡から出土したフナクイムシに侵食された木材 (トウヒ属) である。約5,500年前(縄文時代前期)の 遺物である。フナクイムシは海に棲息する二枚貝で、木材などに食い込んで蜂の巣のように侵食する。フナクイムシの痕跡を残す木材が 出土したことで、縄文海進の存在が確かめられた。

[画像撮影: 2018.2.11 埼玉県立歴史と民俗博物館(Saitama Prefectural Museum of History and Folklore)にて][拡大画像: x28122.jpg]

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1. ランドサット(地球観測衛星)に見る奥東京湾と寿能泥炭層遺跡の位置(中央上寄りの○印)。
ピンク線: 縄文時代前期の海岸線(約5,500年前)。
黄色線: 縄文時代後期の海岸線(約3,500年前)。
[拡大画像: x28123.jpg]

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2. 館内には、旧石器時代から現代にいたるまでの地層年代史パネルが展示される。その中に、フナクイムシの痕跡を残す木片が出土した 地層箇所(3500BC, 埼玉県東部低地帯が奥東京湾になっていた頃の砂浜)が示されている。 [拡大画像: x28124.jpg]


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