一枚の特選フォト「海 & 船」


One Selected Photo "Oceans & Ships"

Back to: Top Page | 特選フォト⌈海&船⌋目次 (Ocean and Ship Photos) | ご覧のページ


今津灯台と樽廻船 [西宮市]

1

2

西宮市今津の「今津灯台」。そのすぐ傍にはいくつかの案内立札や記念碑が建てられている。それらによれば、西宮市今津の酒造家 である長部家の本店 (現在の大関酒造株式会社の前身) の5代目・長兵衛は、大坂谷町奉行所の許可を得て、浄財を投じ、 今津港に出入りする樽廻船(灘酒の廻船)や漁船などの出入り船の航海安全のために、文化7年 (1810年) に灯明台を建設した。 それが現在広く市民に親しまれる「大関酒造・今津灯台」の起源である。その後、6代目・文次郎が安政5年 (1858年) に再建した。 この髙燈籠にして古い行灯 (あんどん) 式の灯台は今も現役で活躍しているという。

上方で船積みされた灘酒が江戸で荷下ろしされるまでの所要日数は、江戸時代初期にあっては平均3週間から一か月であったという。 だが、幕末期には、四斗樽詰めにして、樽廻船にて通常一週間ほどで運ばれた。それが新酒番船になると、早い場合には、3、4日で運ばれた。 江戸の品川湊、佃島湊に停泊した樽廻船から伝馬船に積み替えられ、霊岸島、茅場町、新堀、新川に集中していた「下り酒問屋」 に運び込まれた。酒問屋は、桝酒屋 (小売り酒屋) からの注文に応じて灘酒の販売を行なった。

[撮影年月日:2019.6.12/西宮市今津の今津灯台(Imadu Lighthouse)にて/阪神本線「久寿川」駅から徒歩15分ほど]

1. 今津灯台といくつかの記念石碑。 [拡大画像: x28498.jpg]
2. 「樽廻船」と題する記念碑。台石に説明書きが施される。 [拡大画像: x28499.jpg]


Back to: Top Page | 特選フォト⌈海&船⌋目次 (Ocean and Ship Photos) | ご覧のページ