一枚の特選フォト「海 & 船」


One Selected Photo "Oceans & Ships"

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「セナミクジラ」の骨格(脊髄骨)化石
[新潟県村上のイヨボヤ会館]

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新潟県村上と言えば,江戸時代に村上藩主がわが国で初めて川にサケの産卵に適した緩い流れの分流(バイパス)を造作して、 そこにサケを導き入れ産卵させるという、いわゆる「種川(たねがわ)の制」をしいた歴史をもつ。村上市中を流れ下り日本海に注ぎ出る 三面川(みおもてがわ)における、この「種川」の開発によって、サケの自然産卵と孵化を助け、その増殖に成功をおさめた。

三面川沿いのサーモンパークには、日本で初めてのサケの博物館の「イヨボヤ会館」が建つ。三面川こおけるサケの自然増殖事業の歴史、 昔のサケ捕獲漁法をはじめ、村上のサケとそのサケ文化を広く展示している。サケのミニふ化場もある。

画像は、同会館内にて展示されるセナミクジラの骨格化石(瀬波産クジラ化石)である。 1,300万年前(新生代・新第3紀・中期中新世)、東北日本が広く海に覆われていた頃のクジラ類の化石である。現在のミンククジラ(鬚鯨 類に属する)の遠い祖先にあたる絶滅種のものとされる。古い地質時代のクジラ化石の発見事例は極めて少ないもので、特に脊椎骨が 20個連続して発見されたのは初めてのケースと記されている。(村上市教育委員会説明パネルによる)

また、同パネルによると発見の系譜は以下のとおり。村上市内在住の菊池豊俊氏が、諸上寺(しょじょうじ)山西方の瀬波海岸 に露出する頁岩層の中に、まんじゅう岩(苦灰岩質硬質団塊)に含まれているのを発見。その後、当時の新潟 県立村上女子高校科学クラブによって標本に仕上げられた。

[撮影年月日:2020.10.25/撮影場所:新潟県村上市塩町のイヨボヤ会館にて]
1. [拡大画像: x28727.jpg]
2. 拡大画像: x28728.jpg][拡大画像: x28729.jpg: 説明書き]


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