一枚の特選フォト「海 & 船」


One Selected Photo "Oceans & Ships"

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新河岸川荷船の各部名称図

新河岸川(しんがしがわ)は、伊佐沼(いさぬま)を源に発した後、荒川とほぼ並走しながら 流れ下り、ついに隅田川へと名を変え東京湾へ注ぎ出る。新河岸川は数か所で荒川と連接する。新河岸川の上流右岸には福岡河岸が、そして養老橋を はさんでその対岸に古市場河岸(ふるいちばかし)があった。この辺りの両岸は、かつては回漕問屋を含む数多くの商家が建ち並び大変 賑わっていた。福岡河岸に回漕問屋の「福田屋」がかつて商いをしていたが、現在ではその一部建物が「ふじみ野市立福岡河岸記念館」として ふじみ野市によって保存・公開され、新河岸川舟運で栄えた明治時代中頃の様子が再現されている。

画像は同館に展示される新河岸川荷船の各部名称図である。「帆柱」と題する展示パネルには概略次のような説明書きがある。

帆柱の長さは9.5m。荷船は、風向きの良い時には白い帆を張り、風の力を使って航行していた。帆柱はシンヅカと称される二本の柱を支えに して立てられ、先端に取り付けられた滑車を使って帆綱を引き、帆桁に取り付けた帆を引き上げる。帆は数枚の長い布を 繫ぎ合わせて作られていた。展示される帆柱の寄贈者: 大河内啓一氏 (川越市)。

      荷船の各部名称
      ・ セミ: 帆の操作用滑車
      ・ ウチマワシ: 帆桁を帆柱にそえる
      ・ カンザシ
      ・ 帆桁
      ・ 帆柱、帆
      ・ 帆綱
      ・ サナイタ: 荷の間の床板
      ・ ジャバラ: 補強材
      ・ イカリ用鉄輪
      ・ イカリの間
      ・ 荷の間: ドウの間
      ・ ミヨセ: 船首材
      ・ セジ: 居住所
      ・ コベリ: 棹を使う所
      ・ 帆足
      ・ シンヅカ: 帆柱立副木
      ・ ハサミ
      ・ トモヅカ: 船尾帆柱受
      ・ 舵取り棒
      ・ カジトコ
      ・ オカジ
      ・ フナバリ: 横の強さを補うハリ
      ・ オオコベリ
      ・ シキ: 船底板
      ・ カワイタ: 上部外板
      ・ 荷の間: トモの間
      ・ カジキ: 下部外板
      ・ オオドモ
      ・ トモセ: 船尾板
      ・ 便所

辞典内関連サイト: 新河岸川荷船の舵(荷船各部略図含む)

[撮影年月日:2020.8.9/撮影場所: 埼玉県ふじみ野市立福岡河岸記念館][拡大画像: x28888.jpg]


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