ニカラグア政府の「大運河検討作業委員会」が2006年8月に公表した「ニカラグア両洋間大運河計画書」*では、
ニカラグア運河候補ルートとして6つ挙げられている。
* "Gran Canal Interoceánico por Nicaragua (GCIN): Perfil del Proyecto", Comisión de Trabajo Gran Canal,
Gobierno de Nicaragua
そのうちの3つのルート(No.1、No.2、No.3)が共通して通過する区間がある。
その区間とは、海抜32mほどの高度にあるニカラグア湖(Lago de Nicaragua, Lake Nicaragua, Cocibolca)から
オヤテ川(Río Oyate)沿いに遡上し、
その源流域とラマ川(Río Rama)のそれとの間に横たわる、海抜60~70mの起伏の緩やかな分水嶺山系を経て、ラマ川の上流域へとつながる
区間である。
アコヤパ(Acoyapa)-サン・カルロス(San Carlos)間を結ぶ地方幹線道路がオヤテ川と交差する唯一の地点があって、そこにコンクリート橋が架かる。
エル・オヤテ村のすぐそばである。その橋周辺の自然状況を知るために訪れた。
[参考] 2011年8月現在、米州開発銀行の支援でアコヤパーサンカルロス間約150kmの砂利道を舗装工事中である。また、
ニカラグア湖の南東端にあるサン・カルロスの町のすぐそばからカリブ海へと流れ出るサン・ファン川(唯一の流出河川でる。
他の河川は全て流入河川である)を横断する、2車線250メートルほどの「サンタ・フェ橋」を現在建設中である。
建設資金は日本からの無償援助である。2013年頃には完成予定である。国道はサンタ・フェ橋を経てコスタリカとの国境へと繋がる。
国境を越えたところでコスタリカ側の国道へと連結され、道路は首都サン・ホセへと至る。その道路整備は完了済みである。
「サンタ・フェ橋」建設と150kmの道路舗装によって、パンアメリカン・ハイウェイの迂回路が完成することになる。
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