漁業技術の画像集・FishTech
著作者/水産大学校名誉教授・理学博士 前田弘
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第 6 部 25-12 水産物の輸出 アルゼンティンは大西洋面し、南北を反対に考えると、その広い大陸棚はヨーロッパの大陸棚と同じ緯度になる。 したがって、そこにはヨーロッパで親しまれているのと同じか近縁の底魚類が多い。それを漁獲し、冷凍品に加工 して輸出することが、アルゼンティンの漁業の主な目的である。また、漁民にはスペインやイタリアからの移民の 子孫が多く、水産会社の多くはこれら両国の水産会社を中心とするヨーロッパとの合弁で、工船を含むその中古 トロール船を輸入して漁業を行う。 No.1からNo.5までは、大型・中型の漁船専用岸壁に着岸している専用の冷凍運搬船の写真である。主にヨーロッパ に魚類の冷凍品を運搬する。これらの船は設備は古くないが、コンテーナ化はされていない。 No.1の背景には、小麦積出し用のサイロとサイドトロール船が見られる。
No.1
No.2
No.3
No.4
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![]() [No.5: ft_image_6_25_12/image009.jpg] Puerto Deseadoには加工場が多く、Mar del Plataから離れているので、そこからは直接積出される。しかし、 NecocheaやPuerto Madryn に揚げられた漁獲物の一部は現地で冷凍品に加工され直接積出されるが、大部分は冷凍 トラックでMar del Plataまで運ばれて、そこで加工される。 Mar del Plataはアルゼンティン最大の水産物加工基地であるが、加工場は漁港付近ばかりでない。また、No.1と No.2に見られるように、これらの岸壁には、大きな冷蔵庫がない。No.2に示す岸壁には沿岸漁船と中型船に氷を 補給するための製氷工場と、小型の冷蔵庫しかない。 そのために、製品の大部分はそれぞれの加工場の冷蔵庫に保管されているので、荷役にあたってはそこからこの ようなトラックで運ばなければならない。拡大してナンバープレートを見るとBuenos Aires州の他にPuerto Madryn のあるChubut州の冷凍車が混ざっていることが分かる。
No.6
No.7
No.8
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