海洋総合辞典Japanese-English-Spanish-French Comprehensive Ocean Dictionary, オーシャン・アフェアーズ・ ジャパンOcean Affairs Japan, 沖の鳥島を巡るファクトいろいろ、日本と海洋

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    オーシャン・アフェアーズ・ジャパン
    Ocean Affairs Japan
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    日本の海洋政策・開発・課題/Japan Ocean Policy, Development, ISSUES


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沖ノ鳥島について(その2)

1. 日本の200海里排他的経済水域図 (EEZ図)

沖ノ鳥島のもつ海洋権益は大きい。1982年国連海洋法条約(1994年発効)に基づいて、「島」は最大半径200海里、すなわち1,852m×200海里 =370.4kmを半径とした排他的経済水域を設定することができる。その水域内では海洋資源・エネルギー開発などの 排他的な経済活動が可能となる。

2011年1月22日、東京・江東区の「船の科学館」にて、「沖ノ鳥島フォーラム2011~沖ノ鳥島の利活用を考える~」 と題してシンポジウムが開催された。
主催は東京都産業労働局農林水産部水産課、協力は東京都漁業協同組合連合会、(財)日本海事科学振興財団、 「船の科学館」である。

フォーラムは、「沖ノ鳥島の海域は貴重な海洋資源に恵まれており、その利活用が重要な課題となっている。 このため東京都では、漁業操業に対する支援をはじめ、漁場の調査、資源の維持増大、漁獲物の販路拡大などに取り組んで いる。沖ノ鳥島の重要性をより多くの方々に知っていただく」ことを目的として行われたもの。

プログラムは以下の通りである。

沖ノ鳥島に関する事例発表会
沖ノ鳥島の海洋観測(都立大島海洋国際高校)
サンゴの増殖技術開発実証実験(水産土木建設技術センター)
低潮線保全法(内閣官房総合海洋政策本部事務局)
パネルディスカッション
沖ノ鳥島でとれる魚の加工品試食
また、会場では沖ノ鳥島の各種の写真付き説明パネル、地形模型などが展示された。






「沖ノ鳥島の重要性と海洋法」と題する展示パネルでは次のような説明が記されている。[拡大画像: x23238.jpg]

沖ノ鳥島の重要性と海洋法
沖ノ鳥島の重要性
・ 沖ノ鳥島は、我が国の国土全体の面積(約38万km2)を上回る約40万km2もの排他的経済水域 をもつきわめて重要な島
*排他的経済水域:排他的経済水域を持つ国は、その水域内にある生物や鉱物などの資源を調査、開発、保存する権利を もつことができる。
・ 周辺海域は、漁業資源が豊富で、漁場として有望
平成17年度の小笠原島漁業協同組合による漁業操業の実績や都の調査指導船「みやこ」の調査結果から、周辺海域には、 ビンナガ、クロカジキ、キハダ、メカジキなど、様々な魚がいることが分かってきた。
・ 周辺の海域にはコバルトやマンガン(いずれも特殊鋼の材料等に使用)など貴重な海洋鉱物があると考えられている。
・ 周辺の表面海水の温度が年間を通じて摂氏28度程度あり、深層の冷海水との温度差で発電する「海洋温度差発電」の適地 と考えられている。
<沖ノ鳥島は、様々な点で我が国にとって重要な島>

沖ノ鳥島と海洋法
・ 排他的経済水域は、「国連海洋法条約」に位置づけられる。
・ 同法第121条
  第1項 島とは、自然に形成された陸地であって、水に囲まれ満潮時においても水面上にあるものをいう。
  第3項 人間の居住又は独自の経済的生活を維持することのできない岩は、排他的経済水域又は大陸棚を有しない。
<沖ノ鳥島周辺の排他的経済水域を維持するため、島の管理保全と、経済活動が重要>

[2011.01.22.東京「船の科学館」での「沖ノ鳥島フォーラム2011」にて][拡大画像: x23194.jpg]


2. 沖の鳥島、北&東小島

画像の写真付き説明パネルには次のように記されている。

沖ノ鳥島の概要
位置・大きさ
・ 北緯20度25分、東経136度5分(日本最南端)
・ 沖縄とグァム島を結んだ直線状の中間に位置し、日米安全保障条約を踏まえたわが国の安全にとって不可欠な存在
・ 沖ノ鳥島は、我が国の領土であり、東京都の区域
  東京都小笠原村沖ノ鳥島 1番地(北小島)、2番地(東小島)
・ サンゴ礁は、東西4.5km、南北1.7km
  東小島、北小島とも周囲のコンクリート(消波ブロックを含む)は直径50m
[2011.01.22.東京・「船の科学館」での「沖ノ鳥島フォーラム2011」にて][拡大画像: x23192.jpg]


3. 沖ノ鳥島の航空写真

手前の岩が「北小島」、最も上方にある岩が「東小島」である。中央部にあるのが観測施設と観測所基盤である。 白く泡立っている島の周縁部の浅い所が礁嶺部、その内方にある水深3~5mの部分が礁湖である。
画像の説明パネルには次のように記されている。

沖ノ鳥島の地形と気象・海象
(1)地 形
・ 沖ノ鳥島は、約1,000km離れた小笠原諸島や沖縄からたどり着いたサンゴが、1,500万年もの歳月をかけて、1,500m も成長してきた島である。断面は富士山の形状に似ている。
・ 準卓礁に分類されるサンゴ礁(周辺部の浅い部分=礁嶺と、内部の水深3~5mの部分=礁湖)からなる。
・沖ノ鳥島の周囲は、急に深くなっており、水深は4,000~7,000mに及ぶ。

(2)気象・海象
・ 日本で唯一熱帯にある島。年間の気温が24~30oC、台風の発生する海域に近く、毎年多くの台風が 通過する。
・ 波の高さは、年平均で1.3m、台風などの最大時は16mを越える波が発生する。日本で最も厳しい海といえる。


4. 沖ノ鳥島の地形模型

沖ノ鳥島は、北緯20度25分、東経136度5分の西太平洋上に浮かぶ、日本最南端のサンゴ礁の島である。 沖縄とグァム島を結んだ直線状の中間に位置する、いわば絶海の孤島である。サンゴ礁は、東西4.5km、南北1.7kmの 大きさである。そのサンゴ礁の外側を縁取る、少し高みのある部分は「礁嶺部」と称される。この礁嶺部がその内側にある 水深3~5mの「礁湖」内にてわずかに突き出た二つの小岩を自然保護して来た。これらの小岩は低潮時においても水没することはない。 二つの小岩には「北小島」、「東小島」という地名が付けられている。「北小島」の住所は東京都小笠原村沖ノ鳥島1番地、 「東小島」は同村沖ノ鳥島2番地となっている。

模型では島の西端部に4、5の人工構造物のようなものが見える。中央部にあるのが観測所基盤、観測施設である。 その両側に「東小島」(最左端)と「北小島」(最右端)が見える。 東の小岩、北の小岩が台風などの激浪で倒壊しないように、それぞれに直径50mの円形状のコンクリートブロックで、 またその周囲に多量の消波ブロック(通称、テトラポッドという)でもって強固に防護されている。

[2011.01.22.東京「船の科学館」での「沖ノ鳥島フォーラム2011」にて][拡大画像: x23195.jpg]


5. 展示パネル (3)/沖ノ鳥島・東小島のコンクリート&消波ブロック写真

「東小島」の小岩が台風などの激浪で倒壊しないように直径50mの円形状のコンクリートで、またその周囲に多量の 消波ブロック(通称テトラポッドといわれる)でもっていかに頑丈に防護されているかが、この画像を通して理解できよう。

この小さな島のもつ海洋権益は大きい。1982年国連海洋法条約に基づいて、「島」は半径200海里、 すなわち1,852m×200海里=370.4kmを半径とした排他的経済 水域を設定することができる。その水域内では海洋資源・エネルギー開発などの排他的な経済活動が可能となる。 その一つとして、深層水の深海からの汲み上げによる島周辺海域での漁場の造成、開拓が挙げられる。

「深層水のくみ上げによる漁場の造成」と題する展示パネルでは次のような説明が記されている。 [拡大画像: x23239.jpg:説明書き]
 

海洋深層水の汲み上げによる漁場の造成
「都では平成19年度から沖ノ鳥島周辺海域で、海洋深層水の汲み上げによる新たな漁場の造成に向けた研究に取り組んでいる。 この研究では、ストンメルの永久塩泉の原理を応用して、海洋深層水を自然の力だけで汲み上げるための装置を検討している。 この研究により実用化が可能となれば他の海域での活用など水産業発展への貢献が期待できる。」

* ストンメルの永久塩泉の原理
「上層が高温・高塩分濃度、下層が低温・低塩分濃度の海中において、パイプを鉛直に設置する。パイプ内の深層水は、パイプ外の 海水温に温められ、やがて内外の水温差がなくなる。パイプ内外の水温差がなくなると塩分濃度差による密度差 が発生し、パイプ内には浮力が生じ、上昇流が起こる。」

[2011.01.22.東京「船の科学館」での「沖ノ鳥島フォーラム2011」にて][拡大画像: x23188.jpg]


6. 沖ノ鳥島・東小島のコンクリート&消波ブロック模型

沖ノ鳥島は、西太平洋上に浮かぶ、日本最南端のサンゴ礁の島で、東京都小笠原村に属する。サンゴ礁は、東西4.5km、南北1.7kmの 大きさである。そのサンゴ礁の外側を縁取る、少し高みのある部分は「礁嶺部」と称される。この礁嶺部が、その内側にある 水深3~5mの「礁湖」内にてわずかに突き出た2つの小岩を太平洋の激浪から自然保護して来た。これらの小岩は低潮時においても水没 することはない。2つの小岩にはそれぞれ「北小島」、「東小島」という地名が付けられている。 小岩が台風などの激浪で倒壊しないように、それぞれに直径50mの円形状のコンクリートブロックで、 またその周囲に多量の消波ブロック(通称、テトラポッドという)でもって人工的にも強固に防護されている。 画像は国土交通省関東地方整備局京浜河川事務所によって作成された沖ノ鳥島の「東小島地形模型」である。

沖ノ鳥島のもつ海洋権益は大きい。1982年国連海洋法条約に基づいて、「島」は半径200海里、すなわち1,852m×200海里 =370.4kmを半径とした排他的経済水域を設定することができる。その水域内では海洋資源・エネルギー開発などの 排他的な経済活動が可能となる。その一つとして、同島周辺海域での漁場の造成、開拓が挙げられる。例えば、浮魚礁の設置による 「藻場(もば)」あるいは漁場の造成である。

「沖ノ鳥島海域における浮魚礁の設置」と題する展示パネルでは次のような説明が記されている。[拡大画像: x23240.jpg]

沖ノ鳥島海域における浮魚礁の設置
設置の経緯
・ 都では、沖ノ鳥島周辺海域における漁業操業支援の一環として、大型回遊魚などの漁場を造成することを 目的に平成18年度に「大水深中層浮魚礁」を設置した。

浮魚礁とは
・ 魚類などの水産生物が、水中の物体に集まる習性があることを利用して、漁業の対象となる魚類などを 特定の海域に誘導することにより、漁獲の効率化を図る目的で設置する人工の構造物
・ 魚類などが水中の物体に集まる習性は、古くから知られ、孟宗竹などを数本束ねて係留し魚を集める 漁法が営まれており、我が国では江戸期に始まると言われる「シイラ漬け」、東南アジアや沖縄の「パヤオ」 などがある。

[2011.01.22.東京「船の科学館」での「沖ノ鳥島フォーラム2011」にて][拡大画像: x23186.jpg][拡大画像: x23187.jpg]





[参 考]
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1. 「沖ノ鳥島の地形と200海里排他的経済水域」 [拡大画像: x23231.jpg]
2. 沖ノ鳥島にある2つの小岩(北小島と東小島)、観測所基盤、観測施設を紹介する写真パネル。 [拡大画像: x23232.jpg]
3. 縮尺1/120の「東小島模型」。直径50mのコンクリートブロック、およびその周囲に配された消波ブロックによる、小岩の防護 を示す模型。 [拡大画像: x23233.jpg]

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4. 沖ノ鳥島の断面図。サンゴが1,500mも成長して来たことを示す。 [拡大画像: x23234.jpg]
5. 「東小島」の写真パネル。沖ノ鳥島の礁湖内の小岩が台風などの激浪で倒壊しないように、直径50mの円形状の コンクリートブロックで、またその周囲に多量の消波ブロックでもって人工的にも強固に防護されている。 [拡大画像: x23189.jpg]
6. サンゴ礁の島・沖ノ鳥島は東西4.5km、南北1.7kmの大きさである。そのサンゴ礁の外側を縁取る、少し高みの ある部分は「礁嶺部」と称される。この礁嶺部が、その内側にある水深3~5mの「礁湖」内にてわずかに突き出た 2つの小岩(低潮時に水没することはない)を太平洋の激浪から自然保護して来た。 [拡大画像: x23190.jpg]

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7. 直径50mのコンクリートで防護(さらにその周囲は消波ブロックで防護)された「東小島」写真パネル。 [拡大画像: x23236.jpg]
8. 沖ノ鳥島の地形や気象・海象の説明パネル。 [拡大画像: x23237.jpg]
9. 展示された「東小島」の写真。中央部にある小岩が直径50mのコンクリートにて、さらにその周囲を消波ブロック(通称 テトラポッド)にて、激浪などから防護されてきた。 [拡大画像: x23235.jpg]

● revised, updated on ....

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[2017.02.26 記]


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