日本郵船「氷川丸」は、横浜船渠(現・三菱重工業(株)横浜製作所)にて建造され、1930年(昭和5年)4月25日、北米西岸 シアトル航路に就航した。その当時の造船技術の粋を集めて建造された最新鋭の豪華貨客船であった。その厚い外板(thick shell plating)、がっちりとした水密区画(watertight compartments)など、より安全性の高い設計であった。 1960年(昭和35年)の引退までに、太平洋を254回横断し、約25,000人の乗客と多くの貨物を運んだ。戦時中は病院船として 約30,000人の傷病者を戦地から日本に運んだ。また、引き揚げ船としても活躍した。戦後はシアトル航路にも復帰した。その後、 1961年(昭和36年)5月、横浜・山下公園の桟橋に係留され、以来横浜港のシンボルとして市民に親しまれて来た。

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    1. 氷川丸見学入場券(2010.1.16) [拡大画像(x21900.jpg)]
    2. 氷川丸船尾部。氷川丸80歳を祝う垂れ幕が見える。 [拡大画像(x22310.jpg)]
    3. 案内板には氷川丸の要目も記されている。 [拡大画像(x22311.jpg)][拡大画像(x22312.jpg):説明書き]



    航海用具のいろいろ

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    1. アジマスミラー(方位鏡 azimuth mirror) [拡大画像(x21870.jpg)] [拡大画像(x21871.jpg)][拡大画像(x22300.jpg)][拡大画像(x22301.jpg)][拡大画像(x21872.jpg):説明書き1] [拡大画像(x22302.jpg): 説明書き2]
    2. アジマスサークル方位環(azimuth circle) [拡大画像(x21873.jpg)] [拡大画像(x21874.jpg):説明書き]

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    3. 六分儀で天測する航海士 [拡大画像(x21876.jpg)][拡大画像(x21875.jpg)] [拡大画像(x21877.jpg)][拡大画像(x21878.jpg)]
    4. セクスタント(六分儀 sextant) [拡大画像(x21879.jpg)][拡大画像(x21880.jpg):説明書き]

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    5. クロノメーター(船内時計 chronometer) [拡大画像(x21881.jpg)][拡大画像(x21882.jpg)][拡大画像(x21883.jpg): 説明書き]
    6. シグナルミラー(信号鏡 signal mirror) [拡大画像(x21884.jpg)][拡大画像(x21885.jpg)] [拡大画像(x21886.jpg):説明書き(英語)][拡大画像(x21887.jpg):説明書き]
    7. アネロイドバロメーター(aneroid anemometer) [拡大画像(x21888.jpg)][拡大画像(x21889.jpg):説明書き]

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    8. 舷灯(side lights) [拡大画像(x21890.jpg)][拡大画像(x21894.jpg)] [拡大画像(x21891.jpg):説明書き]
    9. 航海灯(navigation lights) [拡大画像(x21892.jpg)][拡大画像(x21893.jpg):説明書き]
    10. ホグホーン(foghorn) [拡大画像(x21895.jpg)][拡大画像(x21896.jpg)] [拡大画像(x21897.jpg)][拡大画像(x21899.jpg)][拡大画像(x21898.jpg):説明書き]
    11. 氷川丸を操船するための舵輪(だりん・steering wheel) [拡大画像(x21842.jpg)] [拡大画像(x21843.jpg):説明書き]


    その他
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    1. 舷門(げんもん)。ゲートを開いて荷物の出し入れなどを行う。昇降用のタラップを渡して乗客などが出入りすることにも 用いられる。  [拡大画像(x22313.jpg)][拡大画像(x22314.jpg)]
    2. 船銘板(escutcheon)[1930年(昭和5年)]。氷川丸を建造した横浜船渠(現・三菱重工業(株)横浜製作所)の「証明書」に当たるもの。 「177」は横浜船渠での建造番号を示す。 [拡大画像(x22315.jpg)][拡大画像(x22316.jpg):説明書き]
    3. シアトル: 氷川丸が1930年(昭和5年)シアトル港埠頭No.50(Pier 50)に着岸する風景。氷川丸はこの年にシアトル航路に 就航した。[日本郵船歴史博物館所蔵]。とんがり帽子のビルはダウンタウンのスミス・タワー(Smith Tower)。シアトルは 1892(明治25)年、グレート・ノーザン鉄道(Great Northern Railway)の敷設、1896(明治29)年日本郵船のシアトル航路開設によって、 極東とニューヨークを結ぶ中継地点として大きく成長して行った。 [拡大画像(x22319.jpg)]
    4. 氷川丸の汽笛を鳴らすホーン。 [拡大画像(x22320.jpg)][拡大画像(x22321.jpg):説明書き]

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    5. クリアビュースクリーン。嵐が吹き荒れる時は、強い風雨・波のしぶきが吹き込んで来てワイパーは役に立たない。 丸窓の部分を窓ごと高速回転させて、遠心力で水滴を吹き飛ばす装置。現在でも多くの船舶で活用されている。  [拡大画像(x22322.jpg)][拡大画像(x22323.jpg)]
    6. ホーン [拡大画像(x22324.jpg)]
    7. 操舵機(そうだき)制御装置。この装置のうちの船橋にある舵輪(だりん)と船尾にある操舵機とは水で 満たされた細い管でつながっていて、その管内の水圧変化で、離れていても舵輪から遠くにある舵を 操作することができる。 [拡大画像(x22326.jpg)][拡大画像(x22327.jpg)]
    8. リピーター(gyro compass repeater) [拡大画像(x22328.jpg)]
    9. 機関室に設置されているクリノメーター(傾斜計)。航海船橋の操舵室にも同じもの、あるいは異なる タイプのものが設置されている[参考:mujp15-2.html]。 [拡大画像(x22332.jpg)]



    エンジンルーム・機関室

    氷川丸のディーゼル主機関・8680DS型。
    氷川丸には左右2つの プロペラを回すために左右2基のディーゼル・メインエンジン(主機関:デンマークのバーマイスター・アンド・ウエイン社(B&W社)で製造され 1930年輸入)がある。
    この主機関は4サイクル・複動・ディーゼル機関で、シリンダー直径680mm、ピストン行程長さ1600mm、 毎分回転数110、1基出力5500馬力で、当時では最大級の機関。
    この4サイクル機関は、2回転に1回爆発燃焼する仕組み。複動機関は、ピストンの上下両側に燃焼室があり、それぞれに 吸気弁、排気弁、燃料弁がついている。これらの弁は全部、機関側面にある1本のカム軸で順序正しく開閉される。

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    1. 氷川丸は8気筒ディーゼルエンジン2基を搭載する。 [拡大画像(x22329.jpg)][拡大画像(x22330.jpg)]
    2. 氷川丸の主機関2基。 [拡大画像(x22331.jpg)]

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    3. ディーゼル機関の仕組み。 [拡大画像(x22333.jpg)][拡大画像(x22334.jpg)]
    4. 燃焼室の構造。氷川丸では、上下の燃焼室で交互に爆発するダブルアクティング・ディーゼルエンジン(4サイクル) となっている。 [拡大画像(x22335.jpg)]

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    5. 氷川丸・主機関(8680DS型)の構造図。 [拡大画像(x22357.jpg)][拡大画像(x22358.jpg)] [拡大画像(x22359.jpg)][拡大画像(x22363.jpg):説明書き(ディーゼル主機関の比較)]
    6. 最新のディーゼル機関の構造図。現代では同じ馬力をより小型のディーゼル機関によって得られる。  [拡大画像(x22362.jpg)][拡大画像(x22360.jpg)][拡大画像(x22361.jpg)]


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    1. タラップ(gangway ladder)。 [拡大画像(x22353.jpg)]
    2. 氷川丸での乗組員組織表(戦前における)。 [拡大画像(x22354.jpg)][拡大画像(x22355.jpg)]
    3. 例えば、「Let go」、「Up anchor」、「Make fast」、「Heave in」などの錨・綱の作業を甲板員らに指示するための 機器。 [拡大画像(x22356.jpg)]

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