一枚の特選フォト⌈海 & 船⌋
人工ラグーン (人工潟) 造成式 とフェンス築造式による潮汐発電ついて
英国の港町プリモスは、英国南西部のコーンウォル半島にあって、イギリス海峡の西側海域に面する。プリモスは数多くの
歴史的航海の起点となった港町でもある。そのプリモスの国立海洋水族館
National Marine Aquriumにおいて、海洋エネルギー発電に関して大変分かりやすいパネル展示がなされていた。 潮汐・潮流を利用した発電方式にはいろいろある。堰を築造して特定の海域を囲い込み、人工的にラグーンを外海に向けて 造成する方式がある。 上げ潮時には、その人工ラグーンに海水を導き入れた頃合いに堰き止め、海水で満す。 下げ潮時には、ラグーンから外海に向けて海水を排水する。その排水時にその人工堰の下部に設けられた水車を回転させ発電する。 翻って、人工堰を築造し水域を囲い込むのではなく、潮の行き来する海域にフェンスを設ける方式がある。画像はそのフェンス式 (築柵式)の潮汐・潮流利用発電の模式図である。 フェンスの陸側に海水がトラップ(堰き止め)されるものではなく、潮の満ち引に応じて水平移動する海水の流れ、即ち潮流が 海面下に横列状に設置された複数のタービンを行き来することで、ローター・発電機を回転させ起電する。
人工ラグーン造成式発電は前ページに既述の 「バラージ築造による潮汐発電」 と基本的には
同じ方式であるが、その違いはバラージの築堤方法にあるといえる。説明パネルには、人工ラグーン造成式とフェンス
築造式潮汐発電について次のように記されている。
人工造成ラグーン (人工潟) 式による潮汐利用発電 ・ タイダル・ラグーンは、天然の河口域を利用するものではない。人工的な河口域またはラグーンが海に向けて造られる。 ・ ラグーンは上げ潮時に海水で満たされる。それが排水される時にタービンを作動させ発電する。 ・ 仮に幾つかのラグーンが一度に一つずつ排水されると、コンスタントな出力が作り出される。
> Tidal lagoons do not make use of natural estuaries. Artificial estuaries or lagoons are build out to sea. > These lagoons fill with sea water at high tide. As the sea water drains out it drives turbines which generate electricity. > If several lagoons are drained one at a time a constant output of power is created.
* ライル(地名): リバプールの西方数10km; リバプール湾に面する。
・ タイダル・フェンス (潮汐を利用するフェンス式発電) は、タイダル・バリア (潮汐を利用するバリア式発電、防潮壁式発電) とは違う。 ・ タイダル・フェンスの場合は、海水はそのフェンスの陸側でトラップされる(堰き止められる)ことはない。その代り、 海水は海面下に一列状に設置された複数のタービン内を流れることになる。 ・ フェンスは場合、建設期間中は野生生物にダメージをもたらし続けることにはなるが、ごくわずかな環境問題である。 * 海水は海面下の一列に並ぶタービン内を流れる。
> A tidal fence is different from a tidal barrier. > Sea water is not trapped behind a tidal fence. Instead sea water flows through a row of turbines below the surface. > There are fewer environmental problems with tidal fences, although the construction period can still be damaging to wildlife. 模式図キャプション: Sea water flows through a row [of] turbines below the surface.
* 説明書き [拡大画像: x25858.jpg: Tidal Lagoons][拡大画像: x25859.jpg: Tidal Fences] ![]() |