一枚の特選フォト⌈海 & 船⌋
洋上風力発電
英国の港町プリモスは、英国南西部のコーンウォル半島にあって、イギリス海峡の西側海域に面する。プリモスはかつて
数多くの歴史的航海の起点となった港町でもある。そのプリモスの国立海洋水族館において、海洋エネルギー
発電に関して大変分かりやすいパネル展示がなされていた。
画像は、英国沿岸で構想されてきた海流、潮汐・潮流利用発電などに加えて、洋上風力発電ファームの実例を示す同国周辺海域
利用図の一部である。説明パネルには次のように記されている。
英国の海洋パワー ファクト・フォーカス ・ 波力、風力、潮汐発電に最も適した立地のいくつかは、世界でもこの英国周辺に見出される。 ・ 風の速さは陸上におけるよりも海上の方がより高いので、風力タービンを沖に設置する理想的な場所は海洋である。 また、海洋は規模がより大きくてより費用対効果がある風力ファームを建設するにはより容易である。 ・ 30km×40㎞の巨大な沖合ウインドファームは、理論的には英国の電力需要の10%を供給することができよう。
UK Ocean Power
> The ocean is an ideal place to put offshore wind turbines as wind speeds are higher at sea than on land. It is also easier to build larger and more cost effective wind farms. > A giant offshore wind farm 30km by 40km could theoretically supply 10% of UK electricity.
* 波力関連
The UK electricity demand in 2002 was 350 TWh. ・ 沖合風力発電のベスト・サイトは、北海およびアイリッシュ海の浅海域にある。
・ 英国水域での最初の風力ファームは、2000年にノースハンブリアン沿岸にあるブライスで完成された。 2基のタービンが沖合 1 kmの暗礁の上に設置された。 [注]ブライス: スコットランドのニューキャッスル (北海に面する) 北東に位置する沿岸都市.
> The first offshore wind farm in UK waters was completed at Blyth on the Northhumbrian coast in 2000. 2 turbines were built about 1 km offshore on submerged rocks. ・ ノース・ホイル沖合ウインドファームは、北ウェールズの海岸沖8㎞に立地する。それぞれ2MWの定格をもつ30基の タービンが、2003年11月に稼働した。ウインドファームは5万世帯用に十分な電気を発電することができるはずである。
The 30 turbines, each rated at 2 MW, were switched on in November 2003. The wind farm should be able to generate enough electricity for 50,000 UK homes. ・ セヴァーンのような大きな河口域はバラージ式 (築堤・築堰式) 潮汐や潮流発電装置を設置するにはベストなサイトである。 [注]セヴァーン (Severn) : 英国南西部のコーンウォル半島とウェールズとの間にはさまれたブリストル水道 (Bristol Channel) の湾奥域。 ウェールズを流れ下るセヴァーン河の河口域のこと。下流地方には大都市ブリストル (Bristol) がある。
![]() 「英国海洋パワー(UK ocean power)」と題する英国周辺海域利用図。 [画像: z19829.jpg][拡大画像: x25887.jpg][拡大画像: x25880.jpg] [画像撮影 2013.5.29/英国・プリモス国立海洋水族館][拡大画像: x25893.jpg] |