一枚の特選フォト⌈海 & 船⌋
高岡市・伏木北前船資料館 [富山県]
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富山県高岡市伏木(ふしき)にある「伏木北前船資料館」について。JR氷見線で高岡駅から20分ほどで伏木駅着、資料館までは
徒歩で10分くらいの距離である。
伏木は富山湾に注ぐ小矢部川の河口域西側に位置する。大坂 (大阪) を起点に瀬戸内海・日本海沿岸を経由して北海道との間を往来した、
いわゆる西廻り航路の「北前船」の良港であった。船としては弁財船が18世紀初め頃から広く使用されていたが、
明治10年 (1877年) 代には汽船が導入され帆掛け船は衰退して行った。 現在資料館となっている旧秋元伊兵衛家の住まい (画像1) は、かつて西廻り航路の廻船業で繁栄した 伏木の廻船問屋の数少ない遺構である。秋元家は、当初は、水主 (かこ: 船頭・船乗りなど) の小宿(=宿泊場所)であったが、 後に自ら弁財船を所有し手広く廻船業を営んだ。
土蔵の調度蔵・衣装蔵の屋根の上には、港への船の出入りを見張るための望楼 (画像1の中央) が設けられている。
館内には伏木の廻船問屋等に残されていた航海・生活用具、船絵馬、船幟、船銘板、船鑑札、和磁石(画像2)、船箪笥、引札(ひきふだ。
現代風にいえば商店の広告チラシ)、北前船の精密模型(画像3)や四爪錨、昔の伏木港を写す古写真など、数多くの貴重な史料を
展示している。 |