一枚の特選フォト「海 & 船」
江戸城大修築の石材運搬船絵図
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東京都内の地下鉄「市ヶ谷」駅の地下通路に江戸城の石垣を復元し展示するコーナーがある。江戸時代初期に行われた江戸城の大修築
のための石材の切り出しから運搬までの様子を描いた絵図の「石曳図(いしひきず)」(下田愛子氏蔵) も展示されている。
絵図には次のような解説が付されている。
ところで、平成22年 (2010年) 2月5日付け読売新聞に「江戸城に伊豆石 大名の腐心 「天下普請」採石場の争奪戦」 と題する記事が掲載されている。その一節をここに紹介する。
[画像撮影: 2017.6.27 地下鉄市ヶ谷駅の石垣展示コーナーにて] |
3 4 3. 「石曳図」全体。 4. 江戸城石垣を復元展示するコーナー全体。 |
東京・中央区リバーシティ21地区の隅田川岸に立つ石川島灯台の基礎石の由来(江戸城石垣の一部)
ここに使用してある石は、昭和60年東京都が日本橋川右岸改修工事をした際雉子 (きじ) 橋付近から発生した石垣の一部です。 徳川幕府は慶長10年(西暦1605年)第二期江戸城建設にあたり、江戸城およびお濠の石垣採取輸送を中国、四国、九州の31大名に命じ ました。石の大部分は伊豆半島の東海岸から切り出され江戸まで運ばれましたが、石の切し、海岸までの輸送、陸揚げ等一連の作業は 困難をきわめ、たいへんなお金と労力と犠牲がはらわれています。 また石には、各大名、組頭、石工等のものと思われる紋や目印等が刻まれているものもあります。 平成元年4月 中央区土木部公園緑地課 |