一枚の特選フォト⌈海 & 船⌋


One Selected Photo "Oceans & Ships"

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南極観測の諸相/宗谷、タロとジロ、雪上車と
南極点到達など
[南極・北極科学館]

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第1次南極観測隊で接岸し、荷下ろしをする宗谷。 [拡大画像: x27925.jpg]

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画像2: 1968年9月、第9次越冬隊の11名の隊員が、雪上車 (snow vehicle) 4台(KD603、604,605、606)で昭和基地を出発し、 同年12月19日に南極点に到達した(ただし、KD603は故障のため途中放棄された)。基地と南極点との往復走行距離は5,200kmに 及んだ。約5ケ月間に及ぶ氷上旅程を走破した。雪上車は驚くほど多くの専用燃料が必要であった。画像の雪上車KD604の燃費は、 1リットル当たりわずか250mであった。1リットル当たり20㎞の距離を走行できる普通の自動車の場合の80倍であった。 [拡大画像: x27926.jpg]

画像3&4: 画像3に写るカラフト犬は第3次観測隊におけるタロ(右)とジロ(左)である [拡大画像: x27927.jpg][拡大画像: x27928.jpg]。 画像4に写るそれは同じく第3次隊におけるタロ(左)とジロ(右)である。

そりを引くために第1次観測隊に帯同されたカラフト犬は22頭であった。その中にタロとジロもいた。 タロとジロは兄弟で、タロが兄であった。第2次観測隊が翌年に南極にやって来たものの、昭和基地には接岸できず、また気象条件も悪く、 隊は越冬することを断腸の思いで断念し、22頭のカラフト犬も置き去りにならざるをえなかった。その翌年第3次観測隊がやってきた時、 タロとジロが鎖を切って無人の昭和基地で生き延びていた。第3次観測隊において、北村泰一氏(第1次隊の犬係)がその2頭の生存を確認した。

タロは帰国して札幌で余生を送った。今は剥製となって北海道大学博物館にいる。ジロは第4次越冬中に昭和基地で病死した。 今は剥製となって東京の国立科学博物館にいる。

[画像撮影: 2017.8.2. 東京都立川市の国立極地研究所の南極・北極科学館 (Polar Science Museum) にて][拡大画像: x27946.jpg: カラフト犬説明書き]

第1次南極観測隊で使用された犬ぞりである。部材は籐(底部は木製の板)である。犬ぞりは第1,3,4,5次隊まで使用されたが、 その後は雪上車の時代となった。現在は環境保護に関する南極条約議定書によって、犬の持ち込みは国際的に禁止されている。 [拡大画像: x27945.jpg]


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