一枚の特選フォト⌈海 & 船⌋
神戸港の古地図(大正中期~昭和中期)
画像1-3は大正中期から昭和中期にかけての神戸港の古地図3葉である。第一突堤から第八突堤までの築港の足跡を見ることができる。 [2017.10.6. 「神戸築港資料館ピアしっくす (Kobe port-building museum "Pier Six")」にて] |
1 1. 大正9年7月15日印刷、同年7月20日発行の「神戸市街新地図」である。 [拡大画像: x28037.jpg: いずれも35㎝] 地図右端中央に遊園地があり、その西側に外国人居住区が広がる。 「海岸通」に沿って、右側から第一波止場・税関、京橋、米利堅波止場(メリケン波止場)、第二波止場、第三波止場・水上警察、 第四波止場、宇治川へと続く。防波堤はまだ見当たらない。 神戸駅の南側には川崎造船所(Kawasaki Dockyard)の敷地が広がる。 神戸駅の上方に湊川神社、三宮駅の右上方に生田神社が見える。 2 2. 大正15年7年1日印刷、同年7月5日再版と記される神戸市街地図。[拡大画像: x28038.jpg] 地図1と2の大きな違いは、第一から第四突堤舩渠 (せんきょ) がほぼ完成し、倉庫群や貨車引き込み線路が供用されていると 見て取れることである。 3 3. 地図発行の正確な年代は不詳だが、波止場工事の進捗からみて、昭和40年はじめ頃の地図と推察される。 即ち、第八突堤(東側)の着工は昭和40年(1965年)6月であり、1968年(昭和43年)に竣工した。 地図1、2にある第一~第四波止場の名称は見当たらない。 第三突堤のすぐ上方に神戸税関、地名の小野浜があり、左方へ京橋、第五管区海上保安本部、神戸海難審判所、メリケン波止場、 さらに中突堤、国産波止場(その地先に第四航路が伸びる)へと続く。 地図2にはない「中突堤」が築かれている。中突堤は地図2に見る第三波止場の西側辺り(「第二種航路」の北端辺り。 地図には「第二期築港突堤」と記されている)に築造されている。 [拡大画像: x28039.jpg] [2017.10.6 画像出典:「神戸築港資料館ピアしっくす」] |