一枚の特選フォト⌈海 & 船⌋


One Selected Photo "Oceans & Ships"

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縄文時代に漁撈・交易を支えた丸木舟 [埼玉県立歴史と民俗博物館]

画像の右側の丸木舟(dugout canoe)は、川越市中老袋(なかおいぶくろ)にて出土した。縄文時代後期(1,500 BC)のものである。 (展示物はレプリカである; 原資料は川越市教育委員会所蔵の県指定文化財である)

画像の左側の丸木舟は、伊奈町伊奈氏 (いなし) 屋敷跡遺跡から出土した。縄文時代後期(約3,500年前)のものである。県立史跡の博物館蔵。 材質はカヤ。
画像 1 の地図とキャプションが添えられる展示パネルによれば、石の手斧 (ちょうな) をもって1本の木材を刳り抜いたもので、 加工する部分を火で焦がして削りやすくした工夫が見て取れる。縄文人は丸木舟を巧みに操り、奥東京湾(図参照)や河沼で漁撈に従事した。 時には海に出て遠方と交易を行なうことがあった、と記される。

[画像撮影: 2018.2.11 埼玉県立歴史と民俗博物館 (Saitama Prefectural Museum of History and Folklore) にて][拡大画像: x28118.jpg]

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1. 地図中央の茶色の舟マーク: 川越市中老袋(なかおいぶくろ)、さいたま市寿能 (じゅのう)、さいたま市膝子(ひざこ)。
より薄い青色の部分が縄文時代後期(約3,500年前)の海である。赤い舟マークが伊奈氏 (いなし) 屋敷跡遺跡。 2つの入り江に挟まれた陸地地形が大宮台地である。その右側の入り江が「奥東京湾」。 [拡大画像: x28119.jpg][拡大画像: x28123.jpg]

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3. 縄文人の海での漁撈。縄文時代後期の初め頃(約4,000年前)、縄文人が大宮台地先端部(現在の埼玉県川口市)の海(奥東京湾)へ 丸木舟を漕ぎ出しヤスを構えて漁をする様子をジオラマ風に展示される。 [拡大画像: x28121.jpg]
4. 櫂: さいたま市膝子遺跡から出土したもの。キャプションによれば、「約3,000年前(縄文時代晩期)、慶応義塾大学民俗学考古学 研究室蔵。Oars 1,000 BC 舟を漕ぐための櫂には材料として耐水性のあるイヌガヤが使われている。持ち手の部分は棒状に、水掻きの部分は薄く 幅広に作られている」。 [拡大画像: x28120.jpg]


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