一枚の特選フォト「海 & 船」


One Selected Photo "Oceans & Ships"

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サグレスに立つエンリケ航海王子像

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1. 撮影年月日: 2018年9月26日(水曜日)

2. 撮影場所: ポルトガル南西端のサグレス(Sagres)

3. 画像1は、ポルトガル南西端のサグレスのマレータ海岸に面する広場に立つエンリケ航海王子 (1394年~1460年) の立像である。 眼前に広がる海はジブラルタル海峡につながる海域である。その向こうにはアフリカ大陸が横たわる。 エンリケ王子は自身に仕えた探検航海家たちをしてアフリカ大陸西岸を南下をさせ続けた。彼はいずこを指し示すのであろうか。 ボジャドール岬か、あるいは遥か南方にあると信じる「インド洋へ通じる海上路」であろうか。遠くに見える断崖状の台地がサグレス 岬である(画像3参照)。

画像3は、エンリケの立像から遠望した、大西洋に突き出る平坦台地の荒涼としたサグレス岬(Ponta de Sagres)である。その周囲は 断崖絶壁で取り囲まれる。灯台は画像中央に立つ。岬の先端へアクセスするには堅牢な要塞をくぐり抜ける。画像右上にある建物がその要塞である。

要塞内にはエンリケの創建した航海学校があったとされる。本当に実在したかどうかは問題ではない。エンリケが天文学、地理学、 航海術、造船技術、地図製作などに長ける知識人、航海者、技術者たちをここに集め、アフリカ大陸西岸を南下する探検航海を指揮し、 鼓舞し、自身の長期的事業をやり遂げようと一貫して挑み続けた。そして、ポルトガルの未来を彼らと後人のチャレンジャーに託した ことである。後人による彼の事業の継続は、ついにヴァスコ・ダ・ガマのインドへの到達によって、ポルトガルをして富国への扉を 開くことになった。また、サグレスは15~16世紀の大航海時代の歴史を刻む起点・始点なった地といえよう。




[参考]リスボンからサグレスへの旅程
    2018年9月25日(火曜日)
    リスボンのメトロのインテンデンテ(Intendente)駅からサンタ・アポロニア(Santa Apolónia)駅へ。路線電車に乗り換えオリエンテ駅 (Lisboa Oriente)へ。同駅で長距離電車に乗り換えラゴス (Lagos) へ向かう (途中テュネスTunesで乗り換え)。 時節は初秋、ブルースカイに太陽の暑いくらいの日差しが街に振り注いでいた。ラゴス市内を散策する (エンリケ航海王子像、 旧奴隷市場 Mercado de Escravos、ジム・エアネス像、ポンタ・ダ・バンデイラ要塞 Forte Ponta da Bandeira、サント・アントニオ教会 Igreja de Santa Maria de Lagosなど) 。その後、路線バスでビラ・ド・ビスポ (Vila do Bispo)へ向かう。同地で民泊。

    9月26日(水曜日)
    ビラ・ド・ビスポから路線バスでサグレスへ向かう。マレータ海岸前の広場に立つエンリケ航海王子の銅像周辺を散策。バスの運行 少なく、やむなくタクシーにてサン・ヴィセンテ岬へ荒涼とした大地をいく。岬の断崖上に灯台(Farol do Cabo de São Vicente) が立つ。その後、サグレスに戻り、要塞をくぐり抜け、サグレス岬(Ponta de Sagres)敷地内に入る。敷地内には教会や日時計などがある。 ほとんどは荒涼とした先細の台地が岬の尖端へ続いている。台地の周囲に高さ5,60mの断崖が迫っている。 サグレスのマレータ海岸前のバス停から路線バスでラゴスに帰着する。 ラゴス駅近傍のマリーナの一角にある「発見の蝋人形博物館(Museu de Cera dos Descobrimentos/Portuguese Discoveries Wax Museum)」 を見学後、ラゴス駅から路線電車でファロ(Faro)へ向かう。博物館には、エンリケ航海王子、ダ・ガマなどの航海者、国王ジョアン2世、 インド・ゴアのポルトガル総督など、大航海時代の著名人物の蝋人形とそれらの時代背景・歴史につきパネル展示する。

1.[拡大画像: x28291.jpg]
2.[拡大画像: x28292.jpg]
3.[拡大画像: x28293.jpg]

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4. 地図右側の半島付け根にサグレスの町、半島最下にはサグレス岬(ポンタ・デ・サグレス)がある。
左側の半島最左端がサン・ヴィセンテ岬である。 [拡大画像: x28294.jpg]


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