一枚の特選フォト「海 & 船」


One Selected Photo "Oceans & Ships"

Back to: Top Page | 特選フォト「海&船」目次 (Ocean and Ship Photos) | ご覧のページ


新河岸川(しんがしがわ)の川船寸景(早船・荷船・帆掛け船) /古写真

1
「明治36年 早船が浮かぶ風景(写真提供 斎藤貞夫氏)」

2
「昭和7年 新河岸川荷船 写真提供・近藤光男氏(小金井市)」

1
「昭和6年頃 帆かけ船 写真提供・斉藤貞夫氏(川越市)」


新河岸川(しんがしがわ)は、その上流域では荒川とほぼ並流し、中流域では荒川に 合流した。そして、新河岸川最上流部には、舟運によってかつて栄えた福岡河岸が、その対岸には古市場河岸があった。

「ふじみ野市立福岡河岸記念館」の旧・福田屋には幾つかの施設案内パネルが設置されるが、「新河岸川舟運の福岡河岸」と題する説明書きには、 下記の通りの案内文が添えられている(原文のまま)。

      新河岸川は、江戸時代前期から昭和初期まで、荒川・隅田川とともに川越と江戸浅草花川戸(はなかわど)(現東京都台東区)を結ぶ 舟運の水路として利用され、武蔵西部の流通経済に重要な役割を果たし、川越地方に江戸文化をもたらしました。
      福岡河岸は、新河岸川舟運の河岸場(かしば)(船着き場)の一つで、享保十八(1733)年頃開設されました。最盛期の天保二(1831)年頃 から明治十年代には、吉野屋、江戸屋、福田屋の三軒が、仲買商を兼ねた回漕問屋を営み、三芳・狭山・所沢・入間方面との物流の拠点となり ました。対岸の古市場河岸(ふるいちばがし)(現川越市)とは養老橋で結ばれ、 両河岸ともに大変にぎわっていました。
      大正三(1914)年の東上線開通や大正十年からの河川改修により、舟運は衰退し、最後まで営業していた吉野屋も大正末期には廃業しました。 そして昭和十年(1935)年頃には荷船の運航もなくなり、舟運の役目が終わりました。
    平成十五年二月(平成二十九年二月改訂) ふじみ野市教育委員会

川越と浅草の間を結ぶ船便には、種類並船(なみふね)、早船(はやふね)、急船(きゅうぶね)、飛切(とびきり)、雁船(かりぶね) という種類があった。早船とは、主として乗客を運ぶ屋形船の定期便で、急を要する軽い荷物も扱い、4~5日で一往復した。 並船は、荷物だけを運ぶ不定期便。終着地・浅草花川戸との間を往復するのに7~10日ほどかかった。

[撮影年月日:2020.8.9/撮影場所: ふじみ野(旧・上福岡)市立福岡河岸記念館(回漕問屋・旧福田屋)での「福岡河岸・新河岸川 古写真展」より]

1. [拡大画像: x28909.jpg]
2. [拡大画像: x28910.jpg]
3. [拡大画像: x28911.jpg]


Back to: Top Page | 特選フォト「海&船」目次 (Ocean and Ship Photos) | ご覧のページ