一枚の特選フォト「海 & 船」


One Selected Photo "Oceans & Ships"

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南極観測船「ふじ」(実写)と艤装品(錨・スクリュー)

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画像1&2は、名古屋港ガーデン埠頭に係留・一般公開される南極観測船「ふじ」(Antarctic observation ship "Fuji")の全景である。 画像2は名古屋港ポートビル展望室から俯瞰したもので、左上のドーム型施設は「名古屋港水族館(Port of Nagoya Public Aquarium)」である。 その右下の緑地「ふじの広場」では、「ふじ」の主錨やスクリューの他、雪上車や「タロ・ジロの像」も展示される。

南極観測船「ふじ」は1965年(昭和40年)から18回、南極観測のために日本と南極を往復し、観測活動を支援した。 現在は、「南極の博物館」(FUJI Antarctic Museum)として当時のままに保存される。船内では、南極観測事業の歴史と科学的業績、「ふじ」の 果たした役割、歴代の観測船などについて紹介する。

画像3は「ふじ」の主錨である。主要目: 重量4,160㎏、材質は鋳綱(ちゅうこう)、主錨用チェーンは直径58mm、長さ280m、材質鋳綱である。  [拡大画像: x28984.jpg]
画像4は「ふじ」のプロペラとプロペラ軸。プロペラの直径4,900mm、ピッチ3,426mm、重量21,700㎏、ステンレス鋳鋼。 右舷プロペラ軸の直径600mm、長さ11,500mm、材質鍛綱(たんこう)。 [拡大画像: x28985.jpg]


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5. 南極地域観測隊の中型雪上車SM50S。南極大陸で約20年間、昭和基地から内陸基地(みずほ基地/270km、あすか観測拠点/670km、 ドーム観測拠点/1,000km)などへの人員・物資輸送や内陸調査旅行に使用された。
製造1979年(昭和54年)、使用は第21次~第39次(1979~1998年)、最大積載量550㎏(乗員2名含む)、最大速度40㎞/h、耐寒温度-50度C。  [拡大画像: x28986.jpg][拡大画像: x28987.jpg: 説明パネル]

6. タロ(右)・ジロ(左)の像。
タロ・ジロを含む15頭のソリ犬(樺太犬)たちは、昭和31年の第一次南極地域観測隊のソリ犬として活躍した。だが、事情(下記7参照)により、 第二次隊の越冬が中止されるに至り、ソリ犬は昭和基地に止む無く残留させられた。だがしかし、極寒の地で一年間見事に生き抜き、第三次隊と 再会を果たし、我々日本人に夢と希望と勇気を与えてくれた。 [拡大画像: x28988.jpg]

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7. 厚い氷に阻まれ、観測船のスクリューの翼も折れてしまい、南極大陸に近づくこともできない状態に陥った第二次南極観測隊は、南極大陸への 上陸と越冬を諦めざるを得なくなった。 他方で、第一次隊の越冬隊員を飛行機で収容したものの、共にしてきたソリ犬15頭を収容することができず、 断腸の思いで置き去りにせざるを得なかった。1958年の事であった。

翌1959年に第三次南極観測隊が南極大陸に到着した時に、何と2頭の犬が発見された。それがタロとジロであった。鎖から抜け出した2頭は アザラシの糞などを食べて生き延びたと考えられている。タロは左、中央がジロ。 [拡大画像: x28989.jpg]

8. 昭和基地でのタロ(右)とジロ(左)。 [拡大画像: x28990.jpg]

[撮影年月日:2020.9.23/画像1~8撮影場所・出典: 名古屋海洋博物館][拡大画像: x28878.jpg][拡大画像: x28941.jpg]


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