一枚の特選フォト「海 & 船」


One Selected Photo "Oceans & Ships"

Back to: Top Page | 特選フォト⌈海&船⌋目次 (Ocean and Ship Photos) | ご覧のページ


「水塚」の納屋に吊るされた平底舟

1

河川水害に悩まされていた地域や地方では、屋敷などに盛り土をして水害に備えることが多かった。盛り土に対する呼び名は地域・地方によって 異なるが、関東では「水塚(みずづか)」と呼ばれる。

ところで、主に埼玉県を流れ下る荒川は、水害が多発した暴れ川であった。荒川流域の東京・北区でも、治水が不十分 であった頃は水害に悩まされていた時期があった。それに対処するための人々の知恵が、小丘状に盛り土された上に母屋・物置を建てる という「水塚」であった。 因みに、現在でも、北区の中でも低地に所在する志茂、浮間、岩淵などの旧集落を中心に「水塚」が残存している。

北区・JR王子駅に隣接する飛鳥山公園内の「北区飛鳥山博物館」では、北区の志茂地区における大正期頃を設定して、 水塚上の物置を再現(一部)している。水塚の盛り土比高としては1~2メートルが多いという。物置には農具や生活用品とともに、 画像1のように、洪水時に備えて平底の小舟が吊られ保管されている。

[撮影年月日・出典:2022.5.15、北区飛鳥博物館にて]


Back to: Top Page | 特選フォト⌈海&船⌋目次 (Ocean and Ship Photos) | ご覧のページ