一枚の特選フォト「海 & 船」


One Selected Photo "Oceans & Ships"

Back to: Top Page | 特選フォト「海&船」目次 (Ocean and Ship Photos) | ご覧のページ


東シナ海で銃撃戦の末自沈した北朝鮮工作船

1

2

画像1・2は東シナ海で巡視船に追跡され自爆し沈没した北朝鮮の工作船「長漁3705」である。2001年(平成13年)12月22日、九州南西海域において一隻の不審船 が海上保安庁巡視船の停船命令に従わず逃走した。捕捉のため追跡・接近した巡視船は、不審船から抵抗の激しい武力攻撃を仕掛けられ、 海上保安官3名が負傷したりした。巡視船は正当防衛としての射撃を行った。最後には、不審船は自爆とみられる爆発で自沈した。

2002年9月11日になって沈没船は引き揚げられ、詳細な調査の結果、北朝鮮の工作船(スパイ船)であることがさまざまな押収品から 判明した。また、同年9月17日、日朝首脳会談において金正日委員が不審船事案について北朝鮮の関与を認めることの発言を した。

画像3: V字形の船首下部はナイフエッジのような特殊な水切りとなっている。

工作船の要目としては、全長約30m、型幅約4.7m、総トン数44トン、4基のエンジンを装備し出力約4,400馬力(1,100馬力×4基)で、速力約33ノット (時速約61km)に達すると推定された。

現在、工作船は横浜の「海上保安資料館横浜館」(平成16年12月開館)にて展示される。展示館には、船体をはじめ、押収された多種多様の 武器類(ロケットランチャー、二連装機銃、自動小銃、手りゅう弾など)や水中スクーターなどが、事件の詳細説明パネルとともに 陳列される。

[撮影年月日: 2022.4.17/撮影場所: 横浜みなとみらい21地区の海上保安庁の「海上保安資料館横浜館」(JCG Museum Yokohama, North Korea Spy Ship Exhibit)にて]


Back to: Top Page | 特選フォト「海&船」目次 (Ocean and Ship Photos) | ご覧のページ