一枚の特選フォト⌈海 & 船⌋
英国プリモスの海&船風景(1)/サットン・
ハーバーに泊する真っ赤な船体の漁船
英国南西部のコーンウォール半島にある港町プリモスには、自然の良港となるいくつかの
入り江があり、それらを中心に町が発展してきたのは間違いない。
特に「サットン・ハーバー (Sutton Harbour)」と呼ばれる入り江は奥行きが深くまさに天然の良港である。
そのハーバーの西側に広がる、古い港街風情が残る歴史的地区が「バービカン (Barbican)」という旧市街地である。 石畳のドックサイドに腰を下ろし眺める。漁船やヨット、クルーザーなどの出入り、餌を求めて岸壁の縁を動き回る海鳥、それに 餌をやる幼子たちなど、いろいろな海と港風景を楽しむことができる。 現在では、ハーバーへの入り口に二つのゲート (閘門扉) に囲まれたロック・チャンバー (閘室) がある。 この閘門によって、ハーバーと外海のプリモス入り江 (Plymouth Sound) との間にある潮位差を調節している。 ハーバー内はほどんと潮汐に影響されず、安全で安定した船溜まり/マリーナとなっている。時刻によってはかなりの潮位差があって、 出入りする船は閘門の「水の階段」を上り下りすることになる。 画像はハーバーの最奥での風景を切り撮ったものである。船体を真っ赤に塗った小型漁船が係留されている。 真っ赤ゆえよく目立つ。海面はまるで鏡のように穏やかである。 赤い船体が水面に映える。水面に映えるその赤が一層鮮やかに見える時もある (下記画像 0)。美しく、平和なプリモスの船溜まり のたたずまいである。 プリモスは数多くの歴史的な航海のスタート・ポイントとして有名である。新大陸アメリカのバージニア に向けて、1620年にバービカンから船出した清教徒の一団、いわゆる「ピルグリム・ファーザー (Pilgrim Fathers)」たち。 その他、プリモスから何人もの偉大な探検家たちが航海の途に就いた: Sir Walter Raleigh, Sir Francis Drake, Sir John Hawkins, Captain Cookなど。後には、「ビーグル号」にて船出したチャールズ・ダーウィン (Charles Darwin) もいた。 バービカンには、1666年に国王チャールズ2世 (Charles II) によって築造された要塞「ロイヤル・ シタデル (Royal Citadel)」や、16世紀時代の船長の住居である Elizabethan House (復元)、その他 Elizabethan Gardens もあり、 旧市街の見どころは多い。 [拡大画像: x25243.jpg] |
0. 色鮮やかなレッド・ボディの小型沿岸漁船。 [拡大画像: x25242.jpg]
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1 1. 「スミートンズ・タワー」 (Smeaton's Tower)。プリモスの南西方向22kmの海域にある「エディストーン岩礁」 (Eddystone Reef) に 建てられていたが、現在はこの「ホーの丘」 (The Hoe) に移築されている。 眼下の「プリモス・サウンド (Plymouth Sound プリモス入り江)」の先にはイギリス海峡が広がる。海はさらにフランス、ポルトガル、 そして無敵艦隊を誇ったスペインへと続く。 [拡大画像: x25418.jpg]
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5 [2013.5.28-30 英国プリモスのサットン・ハーバーにて] |
A B. サットン・ハーバーの西側に旧市街地バービカンが広がる (青色部分)。その南側に要塞「ロイヤル・シタデル Royal Citadel」がある。 [拡大画像: x25414.jpg] |