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南米アルゼンチンのマル・デル・プラタは商・漁・軍港の町であり、また海浜リゾート&避暑地でもある。
漁港の船溜まりには、小型沿岸漁船(ランチャ・ペスケーラ lancha pesquera)や近海漁船が係留される。シーフード・レストラン
・コンプレックスが隣接しており、週末には大勢のウィーク・エンダーらで、その界隈は大いに賑わいを見せる。
港内の一角にはアシカ (lobo marino, sea lion) の繁殖地 (ルッカリー rookery) がある。アシカは港内の最奥にあるその船溜り場まで
やって来る。時には我が物顔で、漁から帰港したランチャの甲板にまではい上がり、漁師の貴重な捕獲魚を奪い取って行く。
稀ではあるが、2、3頭のアシカの重みで重心が大きく偏り、漁船が転覆することさえあるという。
アシカは観光客らには人気であるが、沿岸漁師にとっては不人気な存在なのである。
漁師がアシカをいちいち追い立てるのは危険だし、またそんな時間的余裕はない。港の埠頭では、何頭もの番犬がそんな厄介者を追い
立てる役をこなしている。漁師は犬に給料を払う必要もなく、極めて安上りで最も合理的かつ効果的な対策に違いない。もちろん、
犬への餌代くらいはかかるであろうが、、、。
番犬たちはグループで果敢に吠え立てて、アシカを海へ追い返そうとする。
アシカと番犬たちとの間の相対の睨み合いが小 1 時間も続くこともある。画像は、吠え疲れたためであろうか、番犬たちはしばし
一息入れるとともに、一頭のアシカが泳いで近づいて来るのを眺めている。
番犬たちは、自身より何十倍も巨大なアシカを全く恐れない。埠頭に居座るアシカに向って激しく吠えながら追い立てようとする。
これが仕事と割り切っているかのようだ。頃合いを見ては、別の場所でアシカを追い立てている仲間の番犬たちに加勢するために、
そちらの方へ突進して行く。暫くすると、元の場所へ戻って来て再び組して激しく吠え立てる。
だが、アシカは悠然と天を見上げる、いつもの得意のポーズでもって番犬たちを無視する。
そうは言っても、番犬たちに小一時間も吠え立てられると、さすのアシカも居心地悪そうである。
[2014.3.20-21 アルゼンチン、マル・デル・プラタの漁港にて][拡大画像: x26399.jpg]
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