画像(上)は、復原された檣頭見張り台 (クローネスト Crow's nest) である。見張り台の直下にはマストと直角に交差する
長大なヤードが吊られている。
グレート・ブリテン号はその就役途上において幾度か艤装が大きく変更された。
・ 建造当初の1843年においては 6本マストの機帆船で、1852年頃まで世界最速の大西洋横断定期船、即ち「The Ocean Liner」としての座
を占めていた。
・ だが、1849年に「Gibbs, Bright & Co.」という会社へ売却され、同社は1851年にブリテン号をオーストラリア向けの旅客輸送に就航
させるために再艤装を施した。そして、1852年に4本マストの機帆船となり、1852年から1882年頃までオーストラリアへの移民クリッパー
「The Emigrant Clipper」として長く活躍した (1852~1857年の間に、再艤装されたブリテン号で730名の旅客が輸送されたという)。
・ 1882年には3本マストの帆船 「The Windjammer」 なるものに改造され、石炭などの輸送に従事していたが、ついに偉大な老婦人
「The Grand Old Lady」 へと「お歳を召されていった」。
ロアー・マストとアッパー・マストがどのように継がれているのか、ヤードがマストにどう吊られているか、その他ヤードや
クローネストの構造など、実物を通して多くを学ぶことができる。
[2013.5.31 英国ブリストルの「Great Western Dockyard」に泊渠する「グレート・ブリテン号」に併設される「ドックヤード
博物館」(Dockyard Museum)にて][拡大画像: x25381.jpg][拡大画像: x25406.jpg: ブリテン号全景]
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1. マストとヤードの接続構造がよく分かる。 [拡大画像: x25405.jpg]
2. 同上。見張り台から見下ろす。 [拡大画像: x25403.jpg]
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3. 同上。 [拡大画像: x25402.jpg]
4. ヤードは円筒形の骨組みに何枚もの薄い鉄板が貼り付けられている。 [拡大画像: x25404.jpg]
* グレート・ブリテン号の船舶博物館配置図。 [拡大画像: x25401.jpg]
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