海洋総合辞典 Comprehensive Ocean Dictionary, 特選フォト・ギャラリーPhoto Gallery, ポンペイ島・海上遺跡ナン・マドール, ポナペPonape, , ミクロネシア連邦Federated States of Micronesia

一枚の特選フォト⌈海 & 船⌋


One Selected Photo "Oceans & Ships"

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南洋のポンペイ島のミステリアスな海上遺跡「ナン・マドール」
[ミクロネシア連邦]

南洋のミクロネシア連邦。米領グアム島、マーシャル連邦のビキニ島、パラオ諸島、および赤道に囲まれた広大な海域に同連邦を 構成する島嶼が点在する。 首都のあるポンペイ島は周囲80kmほどで、かつてポナペ島と呼ばれていた。グアムから飛行機で3時間少しである。

ポンペイ島東側の海岸の地先に浮かぶ極小のテムウェン島。その島の東南海岸線に接し、マングローブの生い茂る感潮域に海上遺跡 「ナン・マドール」がある。現地語で「天と地の間」という意味だという。約80万m2の海域に、直径50~60㎝、 長さ数メートルもある玄武岩柱(円柱の他に、四角柱や不等辺5角柱など)が積み上げられ、サンゴや石が敷き詰められた、 大小90以上の小さい人工島がひしめき合う。 遺跡全体では玄武岩柱が50万本もあるという。遺跡は全体的にマングローブに覆われ、時折椰子の樹がすーっと天高く伸びている。 ボートは人工島の間にある、迷路のような水路をゆっくりと進みゆく。 時刻によっては、引き潮で水路の水深が浅くなり、ボート搭乗客自らが時に艇から降りて押し進めることになる。

誰が、何の目的をもって、どのように築造したのか、はっきりとしたことは分かっていないという。その史実はミステリアスのままである。 ポンペイ島の祖先が西欧文明と接する以前の12、13世紀頃にはほぼ現在の形に造り上げられていたと見られている。



[1987.7.11-9.21 ミクロネシア連邦ポンペイ島にて][拡大画像: x25454.jpg][拡大画像: x25447.jpg: color]

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1. 石壁を見上げながら、水路を慎重にゆっくりと進む。 [拡大画像: x25448.jpg]
2. ミズスマシのように軽快に漕いでやってくる島民。  [拡大画像: x25449.jpg]

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3. アウトリガー・カヌーを試しに漕いでみる。スピードが出るまでかなりのエネルギーが要る。 [拡大画像: x25450.jpg]
4&5. さまざまなタイプの円角・角柱の玄武岩が積み上げられているのが分かる。 [拡大画像: x25451.jpg][拡大画像: x25452.jpg]
6. コショウ科の植物シャカオの根をつぶして液を搾り取っている。搾液はどろどろとしたミルクチョコレート色の酒としてお椀にとり、 皆で回し飲みをする。お椀一杯でも飲むと唇や舌がしびれてくることがある。 [拡大画像: x25453.jpg]


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