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海洋博物館にはポルトガルのナウ船「フローラ・デ・ラ・マール号」(左画像) をモデルとした復元船が展示されている。
フローラ号はマラッカからインドのゴアに向け帰航の途に就いたが、1512年6月26日、マラッカ王国から略奪した
財宝などをも満載したままマラッカ海峡にて沈没した。
博物館では、マラッカの海洋史を7つの時代区分にて展示する:
① 15世紀から1511年までのマレーのイスラム教君主 (サルタン、スルタン) 国の時代、
②~④ 西欧列強3か国による植民地時代、即ちポルトガル (1511年~1641年)、オランダ (1641年~1795年)、英国 (1795年~1941年)
が支配する時代、
⑤ 1941年~1945年の日本占領統治時代、
⑥ 英国植民地時代 (1945年~ 1957年)、そして
⑦ 1957年から現在までのマレーシア独立の時代である。
右画像はフローラ号船内展示の一つで、マラッカはかつて80以上の異なる言語を使用する人々で溢れ、絹織物、陶磁器、
香辛料などの交易品が活発に取り引され、繁栄を極めた。中国・明代の1405~1433年の間に、海軍提督・鄭和 (ていわ) は計
7回にわたり南海 (インド洋方面) に大型木造艦船60隻余、1万数千人の
大船隊を率いて大遠征を行なったが、マラッカにも5度寄港し、マラッカ王国に明への朝貢を取り計らったとされる。
フローラ号入り口の銘板には次の文言が記されている。「The museum serves as a reminder that once the
political power is lost, everything else is lost. 政治的なパワーがひと度失われると他の全ての
ものが失われる、ということを本博物館は記憶に留めるものである」。 440年間以上も外国に政治支配されたマレー民族の想いが結晶した
含蓄ある格言的一文である。
[2011.6.23-25 マラッカにて/2011.6.18-27 タイ・シンガポール・マレーシア・インドネシアの「海のシルクロード」の旅]
辞典内関連サイト
・ マレーシアの海洋博物館
・ 世界の海洋博物館
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