海洋総合辞典 Comprehensive Ocean Dictionary, 特選フォト・ギャラリーPhoto Gallery, 女海賊アン・ボニー&マリー・リードAnne Bonney and Mary Read, バンクーバー海洋博物館Vancouver Maritime Museum, カナダCanada

一枚の特選フォト⌈海 & 船⌋


One Selected Photo "Oceans & Ships"

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伝説の女海賊アン・ボニー(画像)& メアリー・リード
[カナダ・バンクーバー海洋博物館]

アン・ボニーは、アメリカ南東部の町チャールストンにあったプランテーション農場で父親と生活していた。アンは、海賊くずれの ジェームズ・ボニー(James Bonny) と駆け落ちし、バハマ諸島のニュー・プロビデンス島(中心都市ナッソー)へ移った。 そこで1719年5月ジャック・ラッカムと出会い、彼がそれまで廃業していた海賊稼業へ復帰する時、アンはその手下となった。 海賊の掟では女性の海賊船への乗り込みはご法度であったが、彼女は男装して乗り込んだ。

他方、ラッカムによって襲撃を受けた船の乗組員の中には、彼の海賊稼業に加わる者もいた。そんな中に、男装していたメアリー・リード という女海賊がいた。ラッカムは、後になって2人が女性であることを他の船員に公表し、そのまま共々に海賊稼業を続けることとなった。

1720年10月、ラッカムの海賊船が、バハマ総督から派遣されたジョナサン・バレットによって捕獲された。その時、男海賊は熾烈な闘い に挑んだわけではなかったが、アンとメアリーは最後まで抵抗したという。

ラッカムらの男海賊に対する1720年11月16・17日における裁判での死刑判決とは別に、同年11月28日にアンとメアリーに対する裁判が行われ、 死刑が宣告された。しかし、2人は自身の妊娠を主張したことから、当時における中絶忌避の慣習・建前に基づき、刑の執行は出産後まで 延期されることとなった。 メアリーは1721年刑務所内で熱病で死亡 (刑が執行されたという記録はないという)、アンのその後は知られていない。

説明パネルでは、アン・ボニー&メアリー・リードについて次のように記されている。

    Anne Bonney and Mary Read
    The most famous women pirates, they were captured in 1720 with Captain Calico Jack Rackham and his crew. Both had gone to sea disguised as men, and each had distinguished themselves in battle. When captured, it was said that none had fought more fiercely and that they were last to surrender. Calico Jack and his crew were hanged, but Mary and Anne were spared the gallows because they were pregnant. Mary died of fever in prison in 1721, and nothing is known of Anne's fate.
[2015.2.2-17 カナダ&キューバの旅 2015.3.5 記/画像出典: バンクーバー海洋博物館/館内には小さいながら海賊展示コーナーがある] [拡大画像: x26607.jpg][拡大画像: x26608.jpg][拡大画像: x26609.jpg: 説明書き"Anne Bonney and Mary Read"]

    ジョン・ラッカム船長およびその手下の海賊たちの裁判・有罪宣告の公示ポスター。これらすべての者は、1710年11月16・17日に、ジャマイカ 島 (当時イギリスの植民地であった) において、海賊行為の罪で死刑が言い渡された。また、女海賊アン・ボニー&マリー・リードは、同地にて 同年11月28日に裁判がなされ、同じく死刑に処すとの判決が下された。 [拡大画像: x26610.jpg]


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