一枚の特選フォト⌈海 ＆ 船⌋

南極の氷／南極観測60周年記念切手展にて
[スタンプショー2016／東京]

「南極観測60周年記念切手展」と題する「スタンプショー2016」が都立産業貿易センター (台東区) にて開催された（2016年4月29日～5月1日）。 特別コレクションとしては、例えば、「日本の南極地域観測」と題する切手コレクション (今井節子氏)、その他「南極へ！　チャレンジの 軌跡」(日下部淼氏)、「南極地域観測　砕氷艦"しらせ"」 (滝川碩祠氏) などが展示された。 また、1912年に南極大陸の南緯80度5分・西経165度37分の地点まで到達し、その一帯を「大和雪原（やまとゆきはら・やまとせつげん）」と 名付けた白瀬 矗（しらせ のぶ）中尉の偉業のほか、スコット、アムンゼンなどによる南極探検を紹介するコレクション、 その他「鯨類の多様性と保護」の切手コレククション (立川賢一氏)など、ジャンル別に数多くのコレクションが披露された。 画像は同切手展で特別展示された南極の氷である。「南極の氷を触(さわ)ってみよう」というキャッチフレーズの下、 実物の南極の氷が会場に鎮座し、実際に手で触れることができた。1万年前の空気が閉じ込められている、というのが謳い文句であった。 透明感のある普通の人工氷とはかなり異質感がある。一見したところでは、ザラメ雪か粗めの雪を強く押し固め、それを凍結させた氷 であるかのような印象を受ける。言われるままによく見ると、極小の丸い気泡のようなものが閉じ込められているのを観察できる。 これが1万年前の気泡なのか?!!、、、。 南極条約に基づいて、多数の国が「白い大陸」、「氷の大陸」に科学観測基地を設営し、半世紀以上も観測を続けてきた。特に氷床での ボーリングによって地表下何百、何千メートルの氷のコア・サンプルを抜き取り分析をしてきた。そのアイス内に閉じ込められた大気物質の 組成分析による地球の古気候変動を解き明かす努力が営々と続けられている。 [2016.5.1 撮影／都立産業貿易センター「スタンプショー2016」にて][拡大画像: x27172.jpg][拡大画像: x27173.jpg]