一枚の特選フォト「海 & 船」
南鳥島沖で採取のレアアース泥の実物試料を見る!
[国立科学博物館・特別展「深海」]
画像は、東京・国立科学博物館で開催された特別展「深海」(2013年7月7日~10月9日) において展示された「レアアース泥」のサンプルである。
パネルには次のような説明が記される。
左:表層泥(茶色)、右:レアアース泥 (チョコレート色) * 第III族の元素番号21 (スカンジウム)、39 (イットリウム) を加えた17元素を指す場合もある。 レアメタルは経産省が指定した、日本の産業上重要な31種類の元素の総称である。 レアースは素材原料として用いられると独特な磁気特性、光学特性などを発揮する。例えば、ネオジウム、ジスプロシウムは 高性能磁石に用いられたりする。 レアアースの富鉱海域は、タヒチ、ハワイ南方海域といわれるが、今回小笠原諸島・南鳥島沖の海底でも高濃集のレアアース泥が 採取された。今後その賦存の科学的理由、成因、分布状況などが解明されるものと期待される。 日本の200海里排他的経済水域内に賦存する場合は日本の「準国産的な」鉱物資源ということになる。国家管轄権が及ばない 公海海底区域であれば、人類の共有財産と位置づけられ、国連の国際海底機構(International Seabed Authority; ISA)の定める開発・管理 ルールに服することになる。 [画像撮影: 2013.9.18 東京・国立科学博物館にて][拡大画像: x25561.jpg][拡大画像: x25562.jpg] |
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日本の南方海域における資源分布図。東シナ海の沖縄トラフや小笠原諸島周辺海域のピンク色が熱水活動域、朱色が鉄マンガン・
クラスト、黄色がメタン・ハイドレートを図示する。右下方に拓洋第五海山、南鳥島が示される。 |