一枚の特選フォト⌈海 & 船⌋
地球生命を誕生させた深海底の熱水噴出孔
[国立科学博物館・特別展「深海」]
画像は、東京・国立科学博物館で開催された特別展「深海」 (2013年7月7日~10月9日) において陳列された
深海の熱水噴出孔(チムニー)の岩石片の実物標本である。
標本のキャプションによれば、「チムニー Chimney: 沖縄トラフ水深1500mの熱水噴出域から採取。矢印で示した付近が
生命を誕生させたような場所だと考えられる」、と記される。 さらに、「生命の起源にせまる」と題する説明書きが添えられる。地球上の生命は約40億年前に誕生したと考えられているが、果たして どこで誕生したのであろうか。生命の存続に必要なエネルギーが十分かつ安定して存在すること、生命活動に必要なさまざまな元素の 存在が、生命誕生の重要な条件であるとする。 「その条件を満たすのは、深海の熱水噴出孔しか考えられず、この環境こそ地球生命誕生の場である可能性が最も高い」、と論じられている。 画像では、生命を誕生させたであろうと推測される、チムニー (煙突状の噴出孔) の場所を矢印で指し示されている。 [画像撮影: 2013.9.18 東京・国立科学博物館にて][拡大画像: x25573.jpg][拡大画像: x25564-2.jpg][拡大画像: x25572.jpg: 説明書き「生命の起源にせまる」] |
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日本の南方海域における資源分布図。東シナ海の沖縄トラフや小笠原諸島周辺海域のピンク色が熱水活動域、朱色が鉄マンガン・
クラスト、黄色がメタン・ハイドレートと図示される。右下方に拓洋第五海山、南鳥島がある。 [画像出典: 国立科学博物館特別展「深海」] |