一枚の特選フォト「海 & 船」
江戸時代の船磁石(逆さ針を含む) [中川船番所資料館]
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画像は都内江東区の中川船番所資料館に企画展示される、江戸時代の「船磁石(本針)」の数々である。
キャプションには、「通常の船の位置を知るため、周囲に見える山や岬の方位を調べるためのもので、目盛の北と針の向きを
合わせる磁石です。外縁に記された十二支が時計回り」と記される。
十二支の時計回りとは、「子(北)、丑、寅、卯(東)、辰、巳、午(南)、未、申、酉(西)、戌、亥」が時計回りに配置され、 卯が東、酉が西を指すことになる。 ところで、「航海用の磁石(船磁石 逆さ針)」というのが工夫された。「江戸時代の航海に使用された磁石で、通常の磁石と 異なり、十二支の目盛りを逆さに付け、「子」「午」を結ぶ線(=北・南の線)を船の首尾線に合わせれば、 針が北を指し示した時の目盛の方角が、そのまま船の進行方向になるというもの。日本独自の 発想で制作された」と記される。因みに、十二支が反時計回りに配されると、西を意味する酉が東の位置に、東を意味する卯が西の 位置に記されている。 画像5には、江戸時代の「船磁石(逆さ針): 航海で使用される磁石。外縁に記された十二支が時計と反対周り」と記される。 画像1-4については時計回りである。これら5点の磁石はいずれも東京海洋大学明治丸海事ミュージアム所蔵。
[画像撮影: 2017.2.26 中川船番所資料館(Nakagawa museum of ship traffic control station during the Edo period)・特別企画展にて] |