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香港にはいくつもの顔がある。「近代的で世界的ビジネス街の顔」や「昔の面影を偲ばせる街の顔」など。
特に、香港島のビクトリア・ハーバー沿いのウオーターフロント、そこには近代的な超高層オフィスビルがそびえたち、華やかな
ビジネス街が広がる。そんな摩天楼風景とは無縁の別世界が香港島の南西部海岸沿いの町アバディーン
(香港仔 Aberdeen)に存在する。
アバディーンのすぐ対面には米粒のような小島が浮かぶ。アバディーンから観るとその小島の海岸沿いには近代的超高層
住宅ビルが林立すると共に、その小島との間に細長く伸びる狭水道には何百隻という漁船が停泊する。その船溜まりには香港らしい
面影が色濃く残されている。
まさしく近代的香港にあって、時代からすっかり取り残されたかのような別世界の風景なのである。
船溜りには漁船だけでなしに、背丈が高めのかまぼこ形天幕をもって雨露をしのぐたくさんの小舟が舷を寄せ合って
停泊している。そんな小舟を住みかにする人々の水上生活を垣間見ることができる。アバディーンとその小島との間を
サンパン (三板、sampan) がひっきりなしに通っている。そんな狭水道の船溜まりと通う舟情景は、「かつての古きよき時代の
香港」を偲ばせるものがある。
[2007.07][拡大画像: x23125.jpg]
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