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沖ノ鳥島は、西太平洋上に浮かぶ、日本最南端のサンゴ礁の島で、東京都小笠原村に属する。サンゴ礁は、東西4.5km、南北1.7kmの
大きさである。そのサンゴ礁の外側を縁取る、少し高みのある部分は「礁嶺部」と称される。この礁嶺部が、その内側にある
水深3~5mの「礁湖」内にてわずかに突き出た2つの小岩を太平洋の激浪から自然保護して来た。これらの小岩は低潮時においても水没
することはない。2つの小岩にはそれぞれ「北小島」、「東小島」という地名が付けられている。
小岩が台風などの激浪で倒壊しないように、それぞれに直径50mの円形状のコンクリートブロックで、
またその周囲に多量の消波ブロック(通称、テトラポッドという)でもって人工的にも強固に防護されている。
画像は国土交通省関東地方整備局京浜河川事務所によって作成された沖ノ鳥島の「東小島地形模型」である。
沖ノ鳥島のもつ海洋権益は大きい。1982年国連海洋法条約に基づいて、「島」は半径200海里、すなわち1,852m×200海里
=370.4kmを半径とした排他的経済水域を設定することができる。その水域内では海洋資源・エネルギー開発などの
排他的な経済活動が可能となる。その一つとして、同島周辺海域での漁場の造成、開拓が挙げられる。例えば、浮魚礁の設置による
「藻場(もば)」あるいは漁場の造成である。
「沖ノ鳥島海域における浮魚礁の設置」と題する展示パネルでは次のような説明が記されている。[拡大画像: x23240.jpg]
沖ノ鳥島海域における浮魚礁の設置
設置の経緯
・ 都では、沖ノ鳥島周辺海域における漁業操業支援の一環として、大型回遊魚などの漁場を造成することを
目的に平成18年度に「大水深中層浮魚礁」を設置した。
浮魚礁とは
・ 魚類などの水産生物が、水中の物体に集まる習性があることを利用して、漁業の対象となる魚類などを
特定の海域に誘導することにより、漁獲の効率化を図る目的で設置する人工の構造物
・ 魚類などが水中の物体に集まる習性は、古くから知られ、孟宗竹などを数本束ねて係留し魚を集める
漁法が営まれており、我が国では江戸期に始まると言われる「シイラ漬け」、東南アジアや沖縄の「パヤオ」
などがある。
2011年1月22日、東京・江東区の「船の科学館」にて、「沖ノ鳥島フォーラム2011~沖ノ鳥島の利活用を考える~」
と題してシンポジウムが開催された。
主催は東京都産業労働局農林水産部水産課、協力は東京都漁業協同組合連合会、(財)日本海事科学振興財団、
「船の科学館」である。
フォーラムは、「沖ノ鳥島の海域は貴重な海洋資源に恵まれており、その利活用が重要な課題となっている。
このため東京都では、漁業操業に対する支援をはじめ、漁場の調査、資源の維持増大、漁獲物の販路拡大などに取り組んで
いる。沖ノ鳥島の重要性をより多くの方々に知っていただく」ことを目的として行われたもの。
プログラムは以下の通りである。
沖ノ鳥島に関する事例発表会
沖ノ鳥島の海洋観測(都立大島海洋国際高校)
サンゴの増殖技術開発実証実験(水産土木建設技術センター)
低潮線保全法(内閣官房総合海洋政策本部事務局)
パネルディスカッション
沖ノ鳥島でとれる魚の加工品試食
また、会場では沖ノ鳥島の各種の写真付き説明パネル、地形模型などが展示された。
[2011.01.22.東京「船の科学館」での「沖ノ鳥島フォーラム2011」にて][拡大画像: x23186.jpg][拡大画像: x23187.jpg]
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