タイの首都バンコク。何時の時代からか、「東洋のベニス」と謳われてきた。
市内を流れる大河チャオプラヤ川 (Chao Phraya River)。その全長は370kmほどといわれ、それほど長く延びる河ではない。
だが、タイの国民生活、経済・産業、文化の発展を支える「背骨」であり続けて来た。
その流域には広大かつ肥沃な水田地帯が広がる。古来よりタイの農業発展をも支え続けて来たことは間違いない。
また、市内ではチャオプラヤ川を大動脈にして数多くの運河が縦横にのび、水運・水上交通の発展を促して来た。
だが、現在ではその運河も大分埋め立てられたようで、埋め立て道路は陸運の発展を支える社会的基盤へと変遷して来た。
チャオプラヤ川にはいろいろな船が行き交う。通勤客などを乗せて頻繁に両岸を往来する「渡し船」があちこちにある。
また、「チャオプラヤ・エクスプレス・ボート(Chao Phraya Express Boat)」
と呼ばれる水上バスが川の上流と下流の一定区間を行き来する。
各発着桟橋に立ち寄る普通船の他に、朝夕のラッシュ時のみ運航される急行船(オレンジ旗を掲げる船)と特急船
(黄旗を掲げる船)とがある。
北端はノンタブリ船着場で、南端はラーチャブラナ船着場である。その間に数多くの発着桟橋がある。
朝夕の通勤時間帯では5~10分くらいの間隔で、昼間は15~20分くらいの間隔で運航されている。水上バスは
まさに市民の足であり、また観光客が水上散策を楽しむ手軽な手段でもある。
北方の古都アユタヤ方面に向かうクルージング船、いくつもの大型バージを連結したはしけ(艀)が小型の引き船に曳航されて行く。
観光客を乗せて、川沿いに点々と立ち並ぶ王宮、ワット・プラケオ(エメラルド寺院)、ワット・ポー(涅槃寺)、ワット・
アルン(暁の寺)などを巡行する貸切のロングボート (long boat, long-tailed boat)、流しの水上タクシーなどが行き交う。
その行き交う船と人の、異国情緒たっぷりの水辺風景がチャオプラヤ川にある。
[2011.06.18-21][拡大画像: x23827.jpg]
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1. チャオプラヤ川岸の舶用ガソリンスタンドで給油するロングボート。 [拡大画像: x23828.jpg]
2. 我々の乗るボートも、その船首にランの「花飾り」を付けて華やぐ。給油する順番が到来したところ。 [拡大画像: x23829.jpg]
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3. 液体貨物積載用の3連結バージがゆっくりと上流へ曳航されて行く (国立博物館、国立劇場、国立美術館のすぐ近傍に
あるプラ・ピン・クラオ橋・Phra Pin Klao Bridgeからの撮影)。 [拡大画像: x23847.jpg]
4. ワット・アルン(Wat Arun・暁の寺)の前をゆっくりと通り過ぎる艀(はしけ)、猛スピードで走り抜ける小型ロングボート。
ボートには自動車の改良エンジンが搭載され、長いスクリュー軸の先端に小さなプロペラが取り付けられている。
[拡大画像: x23848.jpg]
辞典内関連サイト
・ 世界の海洋博物館
・ タイの海洋博物館
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