一枚の特選フォト⌈海 ＆ 船⌋

壁面アート「鯨の舞い」

韓国南東部の港町・釜山(Busan)の北60kmほどの地に、蔚山(Ulsan)という、かつて捕鯨で活気に満ち溢れた町がある。釜山から 韓国版新幹線で行けば20分ほどである。 その蔚山の長生浦(チャンセンポ)地区に「長生浦コレ(クジラ)博物館・Jangsaengpo Whale Museum」がある。 博物館前のバス停で降り立ち、通りを横切って博物館本館へと足を進める。ふと振り返ると、バス停そばにそびえるビルの壁面が自然と 目に飛び込んできた。 そこには巨大なクジラがジャンプし、「舞う」姿があった。この壁面アートに「鯨の舞い」という名を付けてみた。博物館を取り 囲む広場にもいくつかの芸術的造形物が展示されている。 韓国南東部の蔚山の長生浦地区にある「長生浦コレ(クジラ)博物館 Jangsaengpo Whale Museum」。韓国唯一のクジラをテーマとする博物館である。蔚山はかつて捕鯨の基地であった。今でもそのすぐ沖までコククジラ (克鯨・gray whale, grey whale) が回遊する。 博物館では、1986年に捕鯨禁止されて以来消滅しつつあった捕鯨関連の遺物、史料などを収集し展示することで、鯨・捕鯨の文化を 後世に伝えてきた。 ・　クジラ博物館(本館) (2階が一般見学者の入り口。2階→3階→1階へと見学する) 2階：　捕鯨歴史館・捕鯨史料館。ニタリクジラ骨格と髭、シャチの骨格も展示する。 3階：　コククジラ専門館。コククジラ頭骨、コククジラの音の体験・餌の摂取、コククジラの実物模型、クジラの搾油設備の展示、 クジラ解体・搾油工程の写真展示など。 1階：　子供クジラ体験館。鯨の生態と進化、回遊図、クジラ腹中の路、鯨の胎児の液浸標本、いろいろな鯨の頭骨模型などの展示。 ・　クジラ生態体験館(イルカ水族館を併設する)：　クジラ物語、鯨とともに歩む長生浦、ジオラマによる長生浦の捕鯨基地の 様子の展示など。その他、館内には、4D映像館、海底トンネル、沿岸海水族館などの施設がある。 ・　屋外展示：　キャッチャーボート(実物)「第6普陽号」 ・　その他、同じ敷地内に「鯨類研究所」(Cetacean Research Institute: CRI)がある。 [2011.09.25．韓国・蔚山・長生浦コレ(クジラ)博物館にて][拡大画像: x23996.jpg]

1 2 1.　蔚山観光案内図。中央の赤印が博物館の所在地である。右下の鯨絵には「克鯨の回遊海面 Migration Site of Gray Whale」と記され、 探鯨 (ホエール・ウォッチング) ができることを示している。　[拡大画像: x23995.jpg] 2.　博物館前のバス停にも鯨をモチーフにしたデザインが施されている。町の至る所で鯨をモチーフにしたモニュメントやアート作品が目につく。　　 [拡大画像: x23998.jpg] 3 4 3.　博物館前のバス停そばのビルの壁面に描かれている「鯨の舞い」。　[拡大画像: x23997.jpg] 4.　博物館の「クジラ生態体験館」の壁面に創作されたコククジラとイルカの壁面立体アート。　[拡大画像: x23999.jpg] ＊　辞典内関連サイト ・　世界の海洋博物館－韓国 ・　長生浦コレ(クジラ)博物館の見学記 Visit to Jangsaengpo Whale Museum [作成中　Under Construction] ＊　ウェブサイト ・　長生浦コレ(クジラ)博物館 Jangsaengpo Whale Museum [公式ホームページ]