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韓国・蔚山 (Ulsan・ウルサン) の「長生浦クジラ博物館 Jangsaengpo Whale Museum」を取り囲む広場には、実物の
キャッチャーボートが展示されている。
船首にそびえ立つ檣上見張り台には探鯨人が立つ。その手には望遠鏡が握りしめられている。
探鯨人は、波間に見え隠れするクジラを見逃すまいと、真剣な眼差しを海原に向ける。
見張り台の直下では、もう一人の海の男が真剣勝負を挑む。船首先端上で銛の射手(いて) (銛打ち)が、捕鯨砲 (銛打ち砲・harpoon gun,
whale gun) のトリガーに手を掛け、次の瞬間が来るのを、じっと身構える。そんな緊張感溢れる情景を「展示」する。
砲が狙い澄ましたずっと先には、必死に逃げる、実物大のコククジラ(克鯨)の姿がある。
いずれかの機会において、国際捕鯨委員会・IWCの「捕鯨モラトリアム」決議以降におけるの捕鯨・反捕鯨諸国間の先鋭的な対峙、
日本の調査捕鯨に対する反捕鯨諸国の厳しい批判、シー・シェパードなどの反捕鯨団体による南極海での過激な妨害活動、
昨今の特定鯨種の資源的回復、世界の食糧問題におけるクジラ問題、世界海洋における生態系保全と捕鯨との関係などについて、
「正しい設問」をして見たい。
[雑記帳] 韓国南東部の蔚山の長生浦地区にある
「長生浦コレ(クジラ)博物館 Jangsaengpo Whale Museum」。韓国唯一のクジラをテーマとする博物館である。蔚山はかつて
捕鯨の基地であった。今でもそのすぐ沖までコククジラ (克鯨・gray whale, grey whale) が回遊する。
博物館では、1986年に捕鯨禁止されて以来消滅しつつあった捕鯨関連の遺物、史料などを収集し展示することで、鯨・捕鯨の文化
を後世に伝えてきた。
・ クジラ博物館(本館) (2階が一般見学者の入り口。2階→3階→1階へと見学する)
2階: 捕鯨歴史館・捕鯨史料館。ニタリクジラ骨格と髭、シャチの骨格も展示する。
3階: コククジラ専門館。コククジラ頭骨、コククジラの音の体験・餌の摂取、コククジラの実物模型、クジラの搾油設備の展示、
クジラ解体・搾油工程の写真展示など。
1階: 子供クジラ体験館。鯨の生態と進化、回遊図、クジラ腹中の路、鯨の胎児の液浸標本、いろいろな鯨の頭骨模型などの展示。
・ クジラ生態体験館 (イルカ水族館を併設する): クジラ物語、鯨とともに歩む長生浦、ジオラマによる長生浦の捕鯨基地の
様子の展示など。その他、館内には、4D映像館、海底トンネル、沿岸海水族館などの施設がある。
・ 屋外展示: キャッチャーボート(実物)「第6普陽号」
・ その他、同じ敷地内に「鯨類研究所」(Cetacean Research Institute: CRI)がある。
[2011.09.25.韓国・蔚山・長生浦コレ(クジラ)博物館にて][拡大画像: x24012.jpg]
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