一枚の特選フォト⌈海 & 船⌋
「大正時代の伏木港、帆船と蒸気船」
写真右下に「帆船と蒸気船と工場が見える伏木港 -大正13年-」と記されている。大正13年=1924年。
北前船、蒸気船、洋帆船などが混在しているように見える。
富山湾に臨む伏木は小矢部川の河口に位置し、遠く古代から知られた
日本海沿岸屈指の良港であった。江戸時代も18世紀に入ると、能登屋 (藤井家)、鶴屋 (堀田家)、西海屋 (堀家)などの、自前の渡海船を
所有し交易業を営む有力な船問屋が台頭してきた。明治に入って、帆掛け船の和船から汽船の時代を迎えると、能登屋 (4代目藤井能三)
は灯台、測候所を設置するなど、伏木港の近代化のための礎を築いた。 |