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一枚の特選フォト「海 & 船」

One Selected Photo "Oceans & Ships"

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    北前船関係資料を展示する「致道館・民具の蔵」(総覧) [鶴岡市]





    山形県鶴岡市に所在する博物館「致道館」には、「旧鶴岡警察署庁舎」、「旧庄内藩主御隠殿(ごいんでん)」などの建築物(重要 歴史文化財)が移築され一般公開されている。そのうちの一つである本画像の土蔵は、江戸時代末期に藩主御隠殿に付属して 建てられていたものである。1956年(昭和31年)に「民具の蔵」と改称し、庄内地方の民俗資料を展示している。2022年現在、 「北前船と庄内」と銘打って常設展示が行われている。

    常設展示室:
    ・ 1階では、「北前船関係資料」(日本海海運)、「商業関係資料」。
    ・ 2階では、「鶴岡の伝統工芸品(黒柿細工、竹塗り、瓦人形など)」、「職人用具と技法(日本刀、桶、下駄、提灯など)」 が展示される。

    最も際立つ展示品は、和船の「模型(1/6) 弁財船(べざいぶね)(千石船・せんごくぶね) 江戸末期 寄贈者 加茂春日神社」と、もう 一艘の小型弁財船模型である。その他としては、例えば以下ののうな航海用具や廻船関連資料である。

      ・ 時の役人が船の所属を定め船籍を明らかにするために発行した「船鑑札」。
      ・ 加茂藩から出航する船が所持した手形で、船頭や水主(かこ)など何名が乗り組んでいること、商売のため渡海すること、 キリスタンではないことなどを証明し、全国津々浦々での通行を保証する、文政8年2月の木札「出船手形」。
      ・ 「和磁石」と呼ばれる和船独特の磁石。陸地の物標を調べる本針(ほんばり、まさばり)と、目盛の南北を船に固定して使う逆針 (さかばり、うらばり)の2種類が用いられた。
      ・ 海上の船から陸地の物標を見る時や、陸上の船問屋などから船を識別する時に用いられた「竹製望遠鏡」。
      ・ 船中で使われた暖房具としての火鉢。船が揺れても木枠内の火入れ部分は安定するように作られている「手あぶり」である。
      ・ 「船箪笥・帳箱」。帳箱は船頭が主に金庫として使用した。万が一の難破に備えて、海に浮かぶほど精巧に作られ気密性が高い。
      ・ 「船箪笥・半櫃」。半櫃は衣装櫃のことで、衣類を収納した。船箪笥の詳細説明パネルが添付されている。

      その他、幾つかの古船絵馬(実物)、明治30年代の加茂港に停泊中の和洋船の写真などが展示される。

    [撮影年月日:2022.06.01/場所: 山形県鶴岡市の博物館「致道館(Chido Museum)」の「民具の蔵」にて] [拡大画像: x29159.jpg]

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    1. 和磁石/2. 船箪笥/3. 縮尺1/6の弁財船模型


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