海と船の歴史・文化・科学技術などをテーマにした、日本の代表的な海洋総合博物館であった「船の科学館」(東京都品川区)の本館や別館の
解体工事が2024年2月1日から始まった。工事完了は2025年秋期頃とされる。施設のリニューアルを目指すことになっているが、
その建設時期や候補地などは今後検討される予定である。なお、科学館のすぐ傍の岸壁に係留される南極観測船「宗谷」のみが
引き続き展示・一般公開される。科学館の本館は1974年に完成し一般公開されたが、「宗谷」は1979年に一般公開された。
「宗谷」は1938年に貨物船として建造され、太平洋戦争中も就役した。戦後は引き揚げ船や灯台補給船として就航したが、1956年から1962年
まで日本初の南極観測船として6次にわたる南極観測に就役した。その後海上保安庁の巡視船として就役したが、1979年からは「船の科学館」
にて一般公開された。
因みに、「船の科学館」を解体中の工事現場を取り囲むパイル塀には、同館の建設・開館時から近年に至るまでの、節目となる主な
出来事を広報するパネルが張られ、その歩みを振り返っている。主要略史は下記のとおり。
1. 昭和49年7月(1974年) 「船の科学館」 一般公開・プール開業
2. 昭和54年5月(1979年) 初代南極観測船「宗谷」を一般公開
3. 平成8年3月(1996年) 青函連絡船「羊蹄丸」を一般公開
4. 平成23年9月(2011年) 「船の科学館」本館での展示の休止、および青函連絡船「羊蹄丸」の保存・展示終了
5. 平成24年1月(2012年) 「船の科学館別館展示場を一般公開
6. 令和6年1月(2024年) 「船の科学館」別館展示場、および屋外展示資料の一般公開の終了
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画像では、「船の科学館・本館」の下方に「宗谷」が、最下方には「羊蹄丸」が係留・公開されている。出典:
「平成8年3月(1996年) 発展する船の科学館」と題する同上パネルの一より。
同館は船をテーマに昭和49年に開館し海洋文化の発展に寄与してきたが、現在はテーマを「海洋」に拡げ海洋総合博物館
として活動しながら、リニューアル計画を進めて行くと、同上パネルに記されている。
いつしか革新的にリニューアルされ現代的な「海洋総合博物館」が再び開館し、「海洋国家・日本」の未来を照らしてくれることを
楽しみに心待ちにしたい。
[撮影年月日:2024.08.28/場所: 「船の科学館」前にて]