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深海底鉱物資源の探査・開発・管理について
マンガン団塊



[論点(その1)]マンガン団塊とはいかなる事物か、その形状、分布・賦存域、組成、資源量などについて概説したい
  世界中の海にマンガン団塊が賦存すること、それも莫大な量にのぼることが世界で最初に発見されたのは、英国海洋調査船「 チャレンジャーI世号(Challenger I)」による世界海洋探検・海洋科学調査研究の周航 (1873年から76年までの3年半)において、 世界で初めて深海底から引き揚げられ、以来その存在は知られてきた。しかし、人類はその商業的採鉱をまだ経験していないが、 近未来に実現の運びとなりつつある。 [注] 帰国後「チャレンジャー号委員会」の手で、調査結果が、全50巻、本文3万ページ・図版3000枚以上の報告書に取りまとめられた (一般に「チャレンジャー・レポート(Challenger Report)」と称される)。この海洋調査とその成果は、近代海洋学の基礎を築いたと評価されてきた。

  団塊はマンガンと鉄を主成分とする重金属水酸化物の塊である。マンガンの含有に富むものと、ほとんど鉄を成分にするものとに 大別される。資源として高い関心を集めるのは前者のマンガンに富むものである重金属含有量の成分比はさまざまである(事例: マンガンと鉄を合わせて30~40%、ニッケル1%、銅0.5~1%、コバルト0.2~0.5%、 亜鉛0.1%程度の含有率)

  マンガン団塊は、通例数mm~数10㎝程度の、ジャガイモのようなやや扁平の球状の塊 (ノジュール、nodule) であるが、 それらが多数付着し合って板状・皮膜状、あるいは層状の「クラスト」 (crust; 殻・外皮) になって、海底表面を覆っているものもある。 これを「マンガン・クラスト」 (manganese crust) という。マンガン・クラストのうち、特にコバルトに富んでいるものは、 「コバルトリッチ・クラスト」 (cobalt-rich crust) と呼ばれる。例えば、西太平洋の海山の水深800~2000m程度の山頂や斜面に、 数mm~10㎝程度の厚さで覆う板状のコバルトリッチ・クラストが見られる。中にはコバルトを1%以上も含有するクラストも存する。 南鳥島付近の海底でも、厚いコバルトリッチ・クラストの賦存が知られている。

  マンガン団塊の断面は、年輪のように縞状の構造となっている。塊の中心内部では、サメの歯、 鯨の耳骨、貝殻などが核となっていて、 それに酸化マンガンが皮殻状に凝固していることが非常に多いとされる。 団塊は「核を中心に同心円状に成長している」といわれる。鉱物塊が「成長している」とは、海水中の金属元素などを 取り込みながら、更に凝集化・凝固化しつつあるという意味であろう。何万年に、あるいは何百万年に、厚さにして何ミリメートル の成長なのであろうか。大変興味を沸かせる「自生鉱物」である。人間の生物学的寿命期間とは全く比較にならないが、自生鉱物と の見方もできる。

  団塊は水深4,000~5,000メートルの平坦な深海底の表面に賦存することが多い(海底堆積泥に少しだけ没しているが、何故没して ほとんど隠れてしまうということがないのか、不思議である)。画像に見るように、ジャガイモ・サイズの黒色の塊が、 玉砂利を敷きつめたように海底を覆い尽くしている。団塊は海底土に半埋没しているのが見て取れる。 遠い将来完全に埋没し、見えなくなるのであろうか。団塊が完全に埋没してその賦存を覆い隠しているような深海底はあるので あろうか。団塊が完全に埋没していないのは、団塊の成長速度が、マリーンスノーなどの堆積物の沈積速度よりも速いからであろうか。 なおも科学的謎の多い深海底鉱物資源である。


深海底のコバルト・リッチ・クラストの探査・開発について

[論点1]コバルトリッチ・フェロマンガン・クラスト(cobalt-rich ferromanganese crust)とは(総論)-分布、形状、含有物・組成、成因など
・ はじめに: コバルト・リッチ・クラストは1981年にハワイ南西海域で発見されたとされている。具体的には、1980年代初頭 にドイツの研究グループによって経済的ポテンシャルが期待される資源として最初に注目された。それ以来、マーシャル諸島から ミクロネシア海域にかけて、さらにその北方の西太平洋の公海域において資源調査がなされてきた。鉱物資源として注目されるきっかけは、 1970年代末の「ザイール・シャバ紛争」を契機とする世界的コバルト需給の混乱によって、その価格高騰がもたらされていたことであった。

・ 分布: 例えば、太平洋の中西部熱帯海域の比較的浅い海域で、特に水深1000~2400mにある平頂海山(ギヨー)の頂部から中腹斜面 にかけて賦存する。日本の200海里排他的経済水域(EEZ)と公海の境界域辺りにおいても有望な海山が分布する。深海底の水深 4~5000mに賦存するマンガン団塊よりもずっと浅い水深(1,000~2,500mほど)に賦存し、採取が相対的に容易であると見込まれるため、その 開発が注目されてきた。

・ 形状: 玄武岩、リン灰石などの基盤岩の表面上を、厚さ数mm~数10cmにて、アスファルト状あるいはクラスト (皮殻) 状に こびりつくように覆っている。

  英国海洋調査船「チャレンジャー I 世号」による探検航海 (1873年から76年までの3年半) において人類史上初めて発見された マンガン団塊 (manganese nodules) は、通例数mm~数10㎝程度の、ジャガイモのような、やや扁平の球状の塊 (ノジュール、 nodule) である。そして、れらが多数付着し合って板状あるいは層状の「クラスト」 (crust; 皮殻・外皮) になって、 海底表面を覆っているものがある。それが「マンガン・クラスト」、あるいは「鉄マンガン・クラスト(ferromanganese crust)」 と言われるものである。

・ 含有有用金属/化学組成: マンガン・クラストはマンガン団塊と類似する「黒褐色の鉄・マンガンを主成分とする酸化物」であり、 希少金属のコバルト、ニッケル、チタン、白金の他、レアアース (希土類) 元素をも含有する。一般的に、 コバルトの含有率がマンガン団塊に比して3~5倍ほど高い(約0.9%)のが特徴である。それ故にマンガン・クラストのうち、特にコバルトの含有に富んでいるものは、「コバルトリッチ・クラスト」と呼ばれる。また、微量の白金をも含むことから、その経済的価値が高いとされる。

・ 成因: 海水起源と言われるが、定説はないとされる。その成長速度は極めて遅く100万年で1~6mm程度と言われている。

[論点2]コバルトリッチ・フェロマンガン・クラストの探査について
  世界のいずれの沿岸国の国家管轄権も及ばない「公海」とは、原則的には沿岸国が資源管轄権などを有する「200海里(約370km) 排他的経済水域 (EEZ)」よりも以遠にある海域である。公海下の深海底は「1982年国連海洋法条約」によって、基本的に「国際海底区域(International Seabed)」と位置づけられる。

  「国際海底区域」の海底及び地下に賦存する個体・液体・気体状のいずれの資源も「人類の共同財産」とされる。 同「区域」に賦存する当該フェロマンガン・クラストも人類共有財産であり、その探査・開発やその管理は全てISAの管轄下に置かれる。 それらのいずれの資源探査・開発にも、その一元的管理を担う国連機関の「国際海底機構」(International Seabed Authority=ISA)の 承認が必要となる。

  1980年代初頭に同クラストが太平洋海域において発見され、経済的ポテンシャルのある資源として最初に注目されて以来、 米国、日本、中国、ロシア、豪州、ニュージーランドなどが調査を続けてきた。

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>日本がISAから探査権を取得した公海上の6鉱区 (橙色)。 (出典:日本経済新聞2013.7.18)

  日本は、その事業主体としている「石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)」を通じて、西部太平洋・南鳥島の南東600kmほど の公海上にある、「3000平方km2(一般論として縦横50×60kmの広さ)におよぶ6つの鉱区」での コバルトリッチ・フェロマンガン・クラストに対する探査権(15年間)を、2012年(平成24年)にISAに申請していた。
・ 2013年7月に、同6鉱区を取得できる運びとなった。そして、
・ 2014年(平成26年)1月には、同機構との間で、以後15年間にわたる探査を可能とする契約を世界で初めて締結した。
かくして、マンガン団塊探査鉱区取得に次いで、日本のもう一つのパイオニア的探査活動への序章の第一ページを開くことになった。 なお、マンガン団塊の探査権については、ハワイ南東の公海下の「国際海底区域」にマンガン団塊を対象とする探査鉱区をもつ。 因みに、2001年にISAと契約(15年間)を締結し、同年から探査してきた。
(注)中国も日本と同様に2012年にISAへ探査鉱区の申請を行い、2014年にはISAと15年探査契約を結んだ。 2017年(平成29年)現在では、ロシア、ブラジル、韓国も国際海底区域での探査権を取得している。

  クラストの富鉱海域として目されるのは、中~西部太平洋の水深800m~2400mの海山頂部やその付近の斜面である。玄武岩等から成る基盤岩 表面に沈殿し、数㎝~数10㎝の厚さでアスファルト状、または皮殻状に被覆する形で賦存する。

[論点3]コバルトリッチ・フェロマンガン・クラストの探査・開発規則の制定について
「マンガン団塊の探査・開発規則の制定について」の論点ページに集約される予定。

[論点4]公海域での深海底鉱物資源開発への期待について
  今後乗り越えなければならない技術・環境上の事項・課題が多く横たわる。資源賦存量・状況の詳細調査の実施継続、経済的開発可能性 の見極め、効率的で採算の取れる採鉱技術の開発とその実証、精錬技術の開発、環境影響評価の実施継続、環境保全 (環境破壊・汚濁の 極小化など) 手法の確立、ISAによる環境保全規則やガイドラインの制定などである。商業的採鉱・製錬がいつに実現しうるのか、 見通しは立ち難いが、資源小国の日本にとって果敢にチャレンジし未来を切り拓くことの意義は大きい。

  「海は利用する国家に恩恵をもたらす」(海洋立国・日本に当てはまる)という古くからの経験則は今もって不変である。 だが、開発により受益するのは日本だけではない。マンガン団塊採鉱と同じく、マンガン・クラスト採鉱は国際社会に、特に発展途上国 に経済的な恩恵をもたらす可能性を秘めている。

  公海下の「人類の共同財産」の開発による収益は、ISAが将来制定し運用する規則を通じて国際社会に還元され、発展途上国などへの 衡平な配分に資することになっている。開発収益の還元・配分のルールおよびモデルの実際的創出への道のりはまだまだ遠い。 史上初の収益還元・配分の実例第一号は、日本、中国、あるいは南太平洋諸国による公海鉱区でのマンガン団塊やクラストの採鉱 が起点であった、と後世の人々をして語らしめるかもしれない。探査の先にある可能性に大きな期待が寄せられている。 商業的採鉱の実現の見込み、環境アセスメントの進捗、環境保全に資する開発ルールなどに注目していきたい。 深海底最高の実用的技術開発は中国などが先行しており、日本は後塵を拝しているようだ。

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関連参考資料 [雑感・雑論/追補・追記]
マンガン団塊の採鉱システムの基本型について

深海底の表面に賦存するマンガン団塊を商業的に大量採鉱するシステムの基本形としては、大きく分けて次の3つの方式がある。現代では 後者2方式がメインの方式と考えられる。

① 連続バケット・ドレッジング方式
  幾つもの大きく平べったい直方体の鉄製網状のバケット(籠)をワイヤーに連続的に取り付け、そのワイヤーを海上の採鉱船 と深海底間でループ状にして回転させることで、団塊をバケットに取り込みながら、それらを船上に引き揚げる方式。

② エア・リフト方式
  シンプルなイメージとしては、「掃除機」の最先端部に取り付けられた「集塵機」(塵吸引機)のような機械装置である「集鉱機」を、 海上の採鉱船から何千メートルも海中に垂らした細いパイプ(揚管・導管)と連結させ海底面を引きずる方式。揚鉱はパイプ内に送り 込んだ強力な空気流を上昇させることで、海水と共に団塊を吸い揚げる。画像3はそれを模型化している。ただし、集鉱するための装置には 幾つものバリエーションがある。

③ ポンプリフト方式(ポンプサクション方式)/ポンプで吸い揚げる団塊採取システム
  例えばキャタピラー式ブルドーザーのような自走式「集鉱機」で採取された団塊を、あるいは海底で一旦集積させられた団塊を、 強力な水流をもってパイプ(揚管・導管)内を揚鉱させる方式である。パイプには幾つかの水深位置に強力なポンプが取り付けられる ことになろう。画像4はそれを模型化している。



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1.  エアリフト方式とポンプリフト方式の概念図。 [拡大画像: x22165.jpg]
2.  ジャガイモ大のマンガン団塊実物標本。 [拡大画像: x22166.jpg]

画像3,4は4,000~5,000メートルの深海底に賦存する団塊をいかなる手法で採鉱するか、人々の理解を助けるために 展示された模型である。この模型を見学する子供たちは、将来いろいろなアイデアを育み、採鉱技術の開発などにチャレンジ行く ことであろう。そのような期待と意気込みが伝わる展示である。海上では、団塊と底泥との分離、団塊の選別、貯蔵、搬出など が行われる。将来精錬も洋上で実施されるかは大きな課題である。

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3. マンガン団塊の採鉱装置 (エアリフト方式)。集塵機のような吸い込み口を備えた集鉱機が海底を移動しながら団塊 を吸い込む。海底の集鉱機上方に空気流が上昇しているのが見て取れる。
[画像1~3: 2010.03.東海大学海洋科学博物館 (Tokai University Marine Science Museum) にて; http://www.umi.muse-tokai.jp/] [拡大画像: x22164.jpg]
4. 集鉱用クローラーが歩行しながら掻き集めた団塊がポンプによって吸い揚げられる団塊の採鉱装置 (ポンプリフト方式)。 パイプの中ほどには吸引する強力なポンプが設置されている。 [画像4: 2016.9.15 国立海洋博物館/釜山にて] [拡大画像: x27382.jpg]





深海底鉱物資源マンガン団塊の実物標本画像などについて

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深海底に敷きつめられたマンガン団塊: 画像は、韓国・釜山の「国立海洋博物館」に展示される深海底マンガン団塊(Mn nodules, manganese nodules)の写真である。 マンガン団塊が深海底においてどのような状態で賦存するかをよく示している。写真には、"The sea's black gold mine, Manganese nodules"、即ち「海のブラック・ゴールド(黒い金)鉱山、即ちマンガン団塊」と記されている。[写真撮影: 2016.09.15. 韓国の 国立海洋博物館/釜山にて][拡大画像: x27384.jpg]

実物標本 1: マンガン団塊
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画像は、東京・国立科学博物館で開催された特別展「深海」 (2013年7月7日~10月9日) において展示されたマンガン団塊 (Mn nodules, manganese nodules, ferromanganese nodules) のサンプルである。説明書きによれば、「マンガンノジュール Mn Nodule: 北西太平洋の水深5,270‐5,426mでドレッジサンプラーにより採取されたマンガンノジュール」。  [2013.10.4 画像/国立科学博物館・特別展「深海」][拡大画像: x25559.jpg][拡大画像: x25558.jpg]

実物標本 2: マンガン団塊
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標本解説パネルには次のように記されている。
「マンガン団塊: 1870年代に初めて発見されたマンガン団塊は、その後、4,000~6,000メートル の深海底に広く分布していることがわかりました。マンガン団塊は、貝殻やサンゴ、岩石、骨片などを核として成長した 直径0.5~25センチメートルぐらいの鉱物の塊(かたまり)で、多量のマンガンの他、ニッケル、コバルト、銅などの重要な 金属を含んでいます」
[拡大画像: x21919.jpg][拡大画像: x21920.jpg][拡大画像: x22163.jpg: 解説パネル]

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1.  展示パネルには 「海底のマンガン団塊:深海カメラが水深5,200メートルの海底でとらえたマンガン団塊です。 海底面をおおうように、びっしり敷きつめられています。提供:金属鉱業事業団」 と記されている。  [拡大画像: x21921.jpg]
2.  展示されているジャガイモ大のマンガン団塊の実物標本 [拡大画像: x22160.jpg]
[2010.03.東海大学海洋科学博物館(Tokai University Marine Science Museum)にて]

実物標本 3: マンガン団塊
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画像に添付された解説パネルには「マンガン団塊: ハワイ南東沖の推進5,200メートルの海底から採取したものです。 断面を見ると年輪のような模様があり、長い年月を経て形成されたことがわかります。提供:金属鉱業事業団」と記されている。
また、別の標本解説パネルによれば、「マンガン団塊は、貝殻やサンゴ、岩石、骨片などを核として成長した直径0.5~25センチメートルぐらいの 鉱物の塊(かたまり)で、多量のマンガンの他、ニッケル、コバルト、銅などの重要な金属を含んでいます」
画像のマンガン団塊の断面中央部に見られる薄茶色の部分はその核となっているものであろうか。
マンガン団塊は非生物資源でありながら、100万年単位で見ればごくわずかずつではあるが成長=大きくなって行くと考えら れている。 [拡大画像: x21922.jpg][拡大画像: x21923.jpg]
[2010.03.東海大学海洋科学博物館 (Tokai University Marine Science Museum) にて; http://www.umi.muse-tokai.jp/]

実物標本 4: マンガン団塊

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2014年10月2-4日、海洋技術に関する日本最大の展示会・シンポジウムである「テクノ・オーシャン 2014」が神戸 で開催された。画像1・2は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)によって展示された深海底マンガン団塊 (deep sea-bed manganese nodules) の実物である。画像2は、南鳥島近海の水深5,503mの深海底 (北緯24度35.7分、東経157度01.0分) から採取された マンガン団塊である。
[画像撮影: 2014.10.2 神戸「テクノ・オーシャン2014」にて][拡大画像: x26561.jpg][拡大画像: x26567.jpg]



コバルトリッチ・フェロマンガン・クラストなどの実物標本など

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● 画像は「海洋研究開発機構 (JAMSTEC)」が「テクノオーシャン 2014」において展示したコバルトリッチ・鉄マンガン・ クラスト(Cobalt-rich Ferromanganese Crusts)の実物標本である。
[画像撮影: 2014.10.2 /2014年10月2~4日に神戸で開催された「テクノオーシャン 2014」と題する海洋技術に関する展示会・ シンポジウムにて][拡大画像: x26559.jpg]


● 「東海大学海洋科学博物館」におけるクラストの実物標本の展示
1 拡大画像 2 拡大画像
画像1は、南鳥島南方の海山を調査した「東海大学丸二世」(702トン)が1985年12月に発見し採取した、コバルトを多量に含む良質の コバルト・クラストである。コバルトは最先端の工業を支える希少金属であり、日本はほとんどを輸入に頼っている。このため、 日本の200カイリ経済水域(EEZ)域内に賦存するコバルト・クラストは、将来の「準国産」鉱物資源として注目される。 画像2は容器内に保存されるクラストの実物展示風景。

3 拡大画像
● 海山の断面図に示される赤い部分は基盤岩・火山岩類、黒い部分は石灰岩、白い部分は堆積物である。クラストが 賦存する水深は水深2,300~2,400mと記されている。 
[画像撮影: 2010.03.「東海大学海洋科学博物館(Tokai University Marine Science Museum)」にて] [拡大画像: x21916.jpg][拡大画像: x21917.jpg][拡大画像: x21918.jpg][拡大画像: x22161.jpg: 解説パネル(1)] [拡大画像: x22162.jpg: 解説パネル(2)]

● 「国立科学博物館」におけるフェロマンガン・クラスト (Ferromanganese Crust)の展示
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画像は、東京・国立科学博物館で開催された特別展「深海」 (2013年7月7日~10月9日) において展示された「鉄マンガン・クラスト (Ferromanganese Crust)」のサンプルである。
説明書きには「鉄マンガン・クラスト Ferromanganese Crust: 「拓洋第五海山」の水深1,917mで採取された鉄マンガンクラスト。 クリーム色の基盤岩から層状に厚く成長している」と記される。
[画像撮影: 2013.10./国立科学博物館・特別展「深海」][拡大画像: x25560.jpg]

● [参考]日本列島南方海域における資源賦存図
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東シナ海「沖縄舟状海盆」や小笠原諸島海域のピンク色が熱水活動域、朱色が鉄マンガン・クラスト、黄色がメタンハイドレートの賦存を 記している。右下方に「第五海山」、「南鳥島」がある。数多くの海山にクラストが賦存しているといわれる。
[画像出典: 国立科学博物館・特別展「深海」][拡大画像: x25571.jpg][縮小画像: z19592.jpg]


[参考]「エネルギー・金属鉱物資源機構」のウェブサイト→ https://www.jogmec.go.jp/metal/metal_10_000011.html

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画像:コバルトリッチ・クラストのサンプル(出典: 富山県射水市海王町の「日本海交流センター」内の展示場/2012.7)  [拡大画像(x25363.jpg)]


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1. 日本がISAから探査権を取得した公海上の6鉱区 (橙色)。 (出典:日本経済新聞2013.7.18)

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2. 日本の200海里EEZ図。右最下端の円形が南鳥島のEEZである。 (出典: 「船の科学館」展示 2011.8.31)

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3. 日本列島南方海域の日本EEZ俯瞰図。右最下端の円形が南鳥島のEEZで、当該EEZ内およびその南部・南東部の海域に数多くの海山が 見て取れる。 (出典:「船の科学館」展示2011.8.31)
1[拡大画像(x25364.jpg)][拡大画像(x25365.jpg)] 2[拡大画像(x25366.jpg)] 3[拡大画像(x25367.jpg)]

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一枚の特選フォト「海 & 船」

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