海洋総合辞典 Comprehensive Ocean Dictionary, 特選フォト・ギャラリーPhoto Gallery, 櫓oar, scull, 小樽Otaru, 北海道Hokkaido

一枚の特選フォト⌈海 & 船⌋


One Selected Photo "Oceans & Ships"

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和船の古い櫓を飾る北の宿 [北海道・小樽]

ではすっかり観光スポットとして定着している小樽運河であるが、1960年代に運河を埋め立て道路整備などを 行う計画が構想され、埋め立てか保存か、市当局と保存を求める市民らとの間で論争が巻き起こされたという。結局、1986年 (昭和61年) に運河の半分を埋め立て、現在の北海道道17号小樽港線 (通称・小樽臨港線) が運河沿いに整備された。他方、運河沿いにプロムナード (散策道やガス灯など)も整備され、今では大勢の観光客が散策する。 画像は、運河の対面に立地する「運河の宿・おたるふる川」の玄関先に飾られた和船の古い櫓である。

因みに、香川県の瀬戸内海歴史民族博物館には和船の櫓、櫂、舵などの実物が展示されているが、 その説明書きには、「櫓はスクリューと同じく揚力を利用して船を動かす。一木の棹櫓 (さおろ) だったのが、水にはいる櫓羽 (ろば) と人が握る腕とを角度を持たせて継いだ継櫓(つぎろ)に発展した」と記されている。 また、櫂は一般に水を押しのけて船を進ませる推進具である。カヌーのように前向きに座り無固定のパドルの他に、西洋のガレー船などの大型船 あるいはカッターのように後ろ向きに座り漕ぐという固定式のオールがある。日本で作られる櫂にはパドル式の手櫂 (でがい)、オール式の車櫂 (くるまがい) のほか、八の字に使う櫓のような練櫂 (ねりがい) がある旨、記されている。  [注: 瀬戸内海歴史民俗博物館訪問・ 2013年4月18日]

[画像撮影: 2014.7.14 北海道・小樽運河にて][拡大画像: x26102.jpg][拡大画像: x26104.jpg][拡大画像: x26103.jpg]

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1&2. 運河の宿・ふる川の玄関先には大きな錨も飾られている。 [拡大画像: x26105.jpg][拡大画像: x26106.jpg]
3&4. 小樽運河とプロムナード。宿ふる川は、臨港線の道路(運河と平行して走る)をはさんで、赤レンガ倉庫対面あたりに位置する。  [拡大画像: x26107.jpg][拡大画像: x26108.jpg]

[参考画像]
香川県瀬戸内海歴史民族博物館における櫓・櫂・舵などの展示。 [拡大画像: x26120.jpg]




[参考] 英和・櫓櫂関連用語

    oar: n.オール、櫂(かい)、櫓(ろ)、橈(かい); オールのような働きをするもの [翼、鰭(ひれ)、腕など]; オール状のもの; 漕ぎ手(oarsman); 漕ぎ舟、ボート.
    vt.…をオールなどで漕ぐ(to row); 漕いで…を進む(渡る)、vi.オールを漕ぐ(to row); オールを漕ぐように進む.
    /a boat that rows eight oars: 8丁のオールで漕ぐボート.
    /a four-oar, a four-oared boat: 4本オールのボート.
    /a pair-oar: 2本オールのボート.
    /to oar one's way: 漕ぎ進む.
    /to toss oars: オールを空中に直立させる[敬礼].

    oarage: n.オールで漕ぐこと; [集合的]オール装備.

    oarage: n.漕ぎ方用意!(out the oars)、櫂備え、オールの備えつけ、[号令]櫂備え!.

    oared: adj.オールを備えた; [複合語をつくり]…本オールの.
    /an eight-oared boat: 8本オールのボート[エイト].

    oarfish: n.[魚]リュウグウノツカイ(Regalecus属)、竜宮の使い(=herring king, king-of-the-herrings, ribbonfish) [北洋深海に産する偏平な帯状の魚で、体長7~10mに達する; 腹鰭が細長くオール状であることからこの名がある].

    oarless: adj.オールのない.

    oarlock, oar-lock: n.[ボートのU字形の]オール受け、櫂(かい)受け(rowlock)、櫂掛け/swivel rowlock.

    oarman: [例] Tens of oarmen in ancient costumes propelled a 46-meter-long duplicated vessel.: 古代の衣装をまとった 何十人もの漕ぎ手が46m長の復元船を進ませた.

    oarsman: n.(pl. -men)漕ぎ手、[特に]熟練した漕ぎ手 [女性形] oarswoman.

    oarsmanship: n.漕ぎ手の腕前; 漕艇術、漕艇法.

    oarsperson: n.(pl. -s)漕ぎ手(→ oarsman) [例] Women compete in Eights Week, a regatta named named for the tally of oarspersons per boat.: 女性たちが「エイト・ウィーク」というボートレースで戦うのだが、「エイト・ウィーク」とは各ボートに 乗り込む漕手の数がちょうど8名というところから名付けられたものである.

    scull: n.スカル [両手に1本ずつ端を握って漕ぐ比較的短く軽いオール]、ともがい [小舟の船尾(とも)の切込みに挟(はさ)んで、 左右にもみながら漕ぐ櫓・橈(かい)]; スカル[船](sculler) [2本のスカルで漕ぐ競走用の軽いボート]、競争用の1人乗りの細長い船、 一人乗りの小艇(racing skiffに同じ)、[一人または二人で、極軽いオールを両手に1本ずつもって漕ぐ]競走用の軽ボート; スカル (ともがい)で(を)漕ぐこと(時間・距離); (pl.)スカル競艇(きょうてい).
    vt.[ボート・舟を]スカル(ともがい)で漕ぐ、vi.スカル(ともがい)で漕ぐ.
    /sculler: [2本の]スカルで舟を漕ぐ人; スカル[船](sculler).


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