画像は昭和30年頃の、名古屋港に通じる中川運河の寸景写真である。はしけが閘室内で水位調節のために待機しているところである。
中川運河の閘門システムは、その規模などは異なるが、中米パナマの太平洋・大西洋間を結ぶ「パナマ運河」のそれと基本構造は同じである。
中川運河は、いわば「名古屋立地のミニチュア版パナマ運河」といえよう。
中川口通船門と呼ばれる閘門システムは、2つの閘門(水門)と、それによって仕切られた区画(閘室)からなる。
名古屋港と中川運河との間には水位差があり、通常は、閘室内水位は中川運河側のそれに保たれている。即ち、運河側の水位が名古屋港側の海水位
よりも低くなっている。船を通航させるには、2つの閘門を交互に開閉しながら閘室の水位を上げ下げして調整しながら「水の階段」をつくり、
船を昇降させ通過させる。
写真展示パネルによると、中川運河は、船による貨物の水上輸送を目的に、1932年(昭和7年)に名古屋港と名古屋駅貨物停車場
(旧笹島駅)とを結ぶ運河として全面開通した。戦後のピーク時には年間7万隻もの船が往来した。その後自動車輸送の増加に伴い、
船舶通航量が減少し、1991年(平成3年)に第一閘門が閉鎖され、現在は第二閘門のみが使用されている。
[撮影年月日:2020.9.23/撮影場所・出典: 名古屋海洋博物館][拡大画像: x28982.jpg]
* 中川口通船門の最寄駅: 地下鉄「名港線」の終点駅「名古屋港」の一つ手前の駅「築地口」からすぐ。