かつて太平洋シアトル航路に就航した豪華貨客船「氷川丸」。その一等喫煙室のインテリアに見る帆船をモチーフ
にした美しきグラス・アート。総帆を展じるフル・リグド・シップ(全装帆船)はやはり美しく、いるところでアート・
モチーフとなる。
ガラスの内側のランプが灯されると、薄明かりの喫煙室に帆船の雄姿がひと際鮮やかに浮かび上がる。
長い航海途上において、数知れない愛煙家がこの帆船を見つめては紙タバコや葉巻のけむりをふかせていたことであろう。
[2010.01.横浜・氷川丸にて][拡大画像: x21908.jpg]
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1. 一等喫煙室の隅っこに施されているグラス・アート [拡大画像: x21963.jpg]
2. 帆船のグラス・アートはこの一等喫煙室の隅っこ(画像左隅)に施されている。この喫煙室は改装が少ないので竣工当時の
姿がよく残っているといわれる。 [拡大画像: x21964.jpg][拡大画像: x21965.jpg: 内装デザイン説明書き]
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3. 一等客室 (First-class cabin) には冷温水が出る洗面台がついていた。ベッドは米国製でスプリングがついた寝心地の
良いもので、換気・空調も船客が自由に調節できる、当時としては最新式の装置が施されていたという。
[拡大画像: x21966.jpg]
4. 一等特別室 (Deluxe cabin) は、チャップリンや秩父宮両殿下をはじめ、各国の貴賓や著名人が利用したスウィートルーム
である。テーブルと椅子を除き竣工当時の姿がそのまま残されているという。 [拡大画像: x21967.jpg]
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