一枚の特選フォト「海 & 船」


One Selected Photo "Oceans & Ships"

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遣唐使船(2)−船首&木石製碇

船首部と碇(いかり)。碇(錨)は、木製の錨幹に、同じく木製の錨爪がロープで固縛されている。また、錨幹には、 錨爪と直角方向に石の棒が括り付けられているのが見える。

「碇」と題する説明パネルには次のように記されている。

「碇は船が風や海流などで流されないようにするために海底に沈めるものです。ただ重いだけでは海底を滑って しまいますから、又木(またぎ)などの海底に食い込むような形の木に石を結びつけて碇にしました。
現在では錨は鉄製が常識ですが、鉄は非常に高価でしたから中国では宋(そう)の時代になって鉄錨(かないかり)を使い始めて おり、日本では室町時代の頃から普及し始めました。
鉄の錨が普及し始めても木碇は近世まで使われ続け、元寇(げんこう)の際に台風で沈没した元(げん)の船の碇ではないかと 言われる細長い碇石が北九州で発見されています。
重い碇は轆轤(ろくろ)(巻上器・まきあげき)を使って甲板に持ち上げていました。」
その「ろくろ」の装置は、下の小画像4に示されている。
[2010.09.18 平城京歴史館/遣唐使船(復原)にて][拡大画像: x22743.jpg]

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1. 復原船の全景。右側が船首である。 [全体画像: x22744.jpg]
2. 遣唐使船甲板風景(船首から船尾方向をのぞむ)。右手前の屋形は「雑居部屋」。その後方には後檣(後方の帆柱)と網代帆 (あじろほ)の一部が見える。 [拡大画像: x22745.jpg]
3. 右舷舷側。船側に沿って取り付けられた、竹を束ねたような部材の上部に細長く設置された厚板が見える。これは「艫棚(ろだな)」と称され る。[下記の「参考」参照] [拡大画像: x22756.jpg]
4. 船首上部に取り付けられた、碇を揚げ下げするための「ろくろ」(巻上器)。二つの説明パネルは、「遣唐使船の航海」と 「遣唐使船の積荷」について解説している。 [拡大画像: x22757.jpg]
5. 船首と碇。 [全体画像: x22766.jpg]
6. 木製の錨幹(中央)に、同じく木製の錨爪(錨幹の両側)がロープでしっかりと固縛されている。 [拡大画像: x22767.jpg]

[参考] 艪棚(ろだな)」と題する説明パネルには次のように記されている。

「遣唐使船は主に帆で走ったと思いますが、風が全く無くなった時や、陸地に近寄る時などには艪(ろ)で漕いだはずです。 「吉備大臣入唐絵詞」には船体の外側に張り出した棚が描いてありますが、ここで艪を漕いだのです。この艪棚は国内の 船を扱った中世の絵巻物にも描かれています。 艪棚の下には竹の束が取り付けてありますが、「吉備大臣入唐絵詞」にそれらしい物が描いてあるので、同様に復原しました。 正確な用途は分かりません。艪棚は艪など長い物の置き場所にもなります。もしかしたら、ここがトイレを兼ねていた のかもしれません。」

1 「遣唐使船/平安時代」
 (展示:広島県 因島の因島水軍城に所在する広島県因島市史料館−海の歴史民族資料展)[2010.09.20]
 [拡大画像: x22754.jpg]

2 「7世紀の遣唐使船」
(展示:同上の 因島水軍城に所在する水軍資料館/船の史料館) [2010.09.20][拡大画像: x22755.jpg]


3 遣唐使船の模型(展示:名古屋海洋博物館)[2010.09.21] [拡大画像: x22753.jpg]

関連サイト: 世界の海洋博物館−日本


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