一枚の特選フォト⌈海 & 船⌋
英国軍艦「HMSウォリアー号」(2) [英国ポーツマス]
英国南部の海軍港市ポーツマス(イギリス海峡に面する)にあるポーツマス・
ヒストリック・ドックヤード(Portmouth Historic Dockyard)に係留され、船舶博物館として公開されている
軍艦「HMSウォリアー」。 英国はかつてフランスとの建艦競争に対抗するため同艦を建造した。建造当時、同艦は世界で最も大きくて速く、かつ最も強力な軍艦であった。 22年間の任務に就いた後にあっては、倉庫や作業場などとしての活用といった不名誉な役目を担っていた。 1979年にそのような状況から脱却して、ハートルプール(Hartlepool)に曳航され、そこで莫大なコストをかけて原初の状態に復旧された。
艦尾には、帆の推力のみで航走する際にプロペラ推進器に生じる抵抗 (drag) を減じるために、プロペラ推進器収納庫 (propeller well)
が設けられ、そこに重量26トンのプロペラを昇降・出し入れできるようになっている。
船首像はワイト島 (the Isle of Wight) で彫像されたもので、ギリシアの兵士をかたどっている(ワイト島はソレント海峡をはさんで
ポーツマスの沖合にある島)。蒸気機関と帆の推力を同時に用いた時の最速として17.5ノットという記録をもつ。
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