一枚の特選フォト⌈海 & 船⌋
ボートハウス (1)/船渠 (湿ドック・潮入り係船ドック)
[英国ポーツマス・Historic Naval Dockyard]
英国南西部のポーツマスは英国海峡に面する軍港都市。「ポーツマス・ヒストリック
海軍ドックヤード」(Portsmouth Historic Naval Dockyard) があることで有名である。ドックヤードには、英国海軍の数多くの
貴重な歴史的遺産 (naval historic legacy) が展示されている: 19世紀半ばにおいて最強最速の英国軍艦であった「ワリアー号」、
1805年のトラファルガーの海戦におけるネルソン海軍提督の旗艦でもあった「ヴィクトリー号」、
2013年5月末に開館した「マリー・ローズ号」博物館、「王立海軍博物館」(National Museum of the Royal Navy) などが中核である。 ドックヤード内には「ボートハウス」(Boathouse) という、鉄骨むき出しの大きな修理場がある。放置しておけば朽ち果ててしまうだけの 年代もののボート、あるいは歴史的なボートを修理するドックヤードとして用いられている。「ポーツマス海軍基地所有財産トラスト」 (Portsmouth Naval Base Property Trust) の一部門としての「ヒストリック・スモール・クラフト・セクション」 (Historic Small Craft Section) が、修理などの活動を担っていると見受けた。
修理などのために舟艇をボートハウス内に搬入するのに、画像に見るような湿ドック (wet dock) が用いられる。湿ドックは船渠の一つで、
外にある海と繋がっており、ドック門 (船渠門、水門/dock gate, flood gate) を閉じれば、内側の水位をいつも一定に保つことができ、
外海の潮の干満にかかわらず船を停泊させることができる。
舟艇は造船所や機械組み立て工場にあるような移動式のクレーンで揚げ降ろしされる。 |
3 4 2. 1960年に製造されたディンギー「14Ft. Admiralty Pattern Sailing Dinghy, 203/60 RNSA」。補修済みとなっている。 [拡大画像: x25701.jpg][拡大画像: x25703.jpg: 説明書き] 3. 清掃・補修中の「H.M.S.Ariadne」のフィギュアヘッド。アリアドネ (Adriadne) とは、ギリシア神話にいうミノス (Minos) の娘で、 Theseusに迷宮脱出のための糸玉を与えた。ワインの神 (Dionysos) の不死身の妻でもあった。 [拡大画像: x25706.jpg][拡大画像: x25707.jpg][拡大画像: x25708.jpg: 英文説明書き] 4. 補修中のカッター。「CAVALIER 1939」と記される。1939年建造で、「Cavalier」という船名か? [参考] cavalier: [英国古語]騎士(knight); [C~][英国史]騎士党員 [チャールズI世時代の王党派に属し、1642~45年の内乱では円頭党 (Roundheads) と対立する]; 伊達男; エスコート、護衛者。 [拡大画像: x25709.jpg] |