海洋総合辞典 Comprehensive Ocean Dictionary, 特選フォト・ギャラリーPhoto Gallery, 南米航路・移民船「ぶらじる丸」Japan-South America Liner, immigration ship <I>Brazil Maru</I>, サントス港博物館Santos Port Museum, ブラジルBrazil

一枚の特選フォト⌈海 & 船⌋


One Selected Photo "Oceans & Ships"

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南米航路・移民船「ぶらじる丸」 (Brazil Maru)


大阪商船三井(Mitsui O.S.K. Lines)によってブラジル・サンパウロ州の港湾貿易都市サントスにある「サントス港博物館」へ寄贈された移民船「ぶらじる丸」(1954年建造)の雄姿を写す写真。
[縮小画像(z3175.jpg)][拡大画像(x3102.jpg)] [拡大画像(x3103.jpg): 説明書き][2001.11.22: ブラジル・サントス港博物館での展示]


○ 「ぶらじる丸」の要目: 貨客船、10,101総トン、9,726 載貨重量トン(dead weight tons)、最大吃水 8.72m、全長 156m、 全幅 19.6m、旅客定員 982人、最大速力 20.3m

○ 沿革
・ 1952年 南米移住が再開。
・ 1954年7月10日 戦時中に撃沈された初代を継いだ、この2代目にあたる「ぶらじる丸」が新三菱重工業神戸造船所にて 竣工し、戦後の大型移民船として活躍し、日本人の南米移住の象徴となった。
・ 1971年 戦後最後の「移民船」として移民109名を運び、「移民船」としての運航を終える。
・ 1974年7月 三重県鳥羽市に係留され、海上パビリオン「鳥羽ぶらじる丸」として開館した。
・ 1996年2月 「鳥羽ぶらじる丸」閉館後、解体のため中国に曳航された。
・ 1997年 中国の「湛江海上城市旅遊娯楽」によって買収され、中国南部・広東省湛江(じんこう=ヂエンジャン)市にて 係留され、海上都市「湛江号」(湛江海浜公園での、海上パビリオン「湛江号海上城市」という海上観光施設)として開館、 再出発し(2009年現在も開館)、その雄姿を留めている。船内にはレストラン、水族館などがあり、また船の歴史も展示されて いるという。
船体を今に残す「ぶらじる丸」は戦後移住の歴史を刻む希少な生き残りである。

辞典内関連サイト: 世界の海洋博物館-南米・ブラジル


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