前ページの「ニカラグア湖とマナグア湖をつなぐティピタパ川&渡し船」からの続きである。そちらも
あわせてご覧下さい。
ティピタパ川の渡し船で川を横切り、道なりに進むとマラカトーヤという川に出会う。ニカラグアは熱帯性気候の国で、
5月~10月の雨期には激しいにわか雨が降る日が多いが、緑豊かな自然の風景が広がる。11月~4月の乾期には少雨となり乾燥した
気候のため草木が枯れ、日本の秋のような風景が見られる。
これは3月上旬での風景である。乾期に当たるので、いくら深くとも人間の膝くらいまでの水嵩であり、車でも難なく渡河できる。
しかし、雨期ともなれば相対的に水嵩は増し、人はボートで渡ることが多くなる。車両の通行は時に不可能となる。乾期であっても、
上流域での突然の豪雨ともなれば水嵩がいっきょに増す。半日あるいは終日、水嵩の治まるのを待つか、2~3時間かけて大きく
迂回する他なくなる。
無造作にボートが川床に置かれている。「今なぜこんな所にボートが」と疑問に思ってしまうところであるが、上流域にてにわかに
大雨が降って下流のこの地で水嵩が急増しないとも限らない。そんな時、渡河には必需品となる。村に暮らす人々の生活の知恵が
もたらす素朴な風景である。
[2009.03.08 中米ニカラグアにて][拡大画像: x21231.jpg]
1 2
1 ニカラグア湖畔にそびえる標高1,222mのモンバチョ山 (Volcán Mombacho)。 グラナダはその山麓近くの湖畔沿いにある。
海の如く波が繰り返し押し寄せている。湖畔では子供たちが海水浴を楽しんでいた。大昔からの火山灰の影響であろう、浜辺の砂は黒っぽい。
[拡大画像: x23888.jpg]
2 ニカラグア湖とマナグア湖をつなぐティピタパ川。両岸に張り渡した2本のワイヤをポンツーンにつなぎ、
エンジンの動力でワイヤを引き寄せて移動させる。 [拡大画像: x23889.jpg]
3 4
3 渡しの乗降場から2、3km行くと、マラカトーヤ (Malacatoya) の村に着く。そばをマラカトーヤ川が流れる。マラカトーヤの村は
画面左側の土手上に広がる。
画像はマラカトーヤ川の上流側を見る。手前の砂地が道路で、そこには車の通過で踏み固められた轍が残る。
[拡大画像: x23890.jpg]
4 村からさらに数キロほど進むと、北側には、チョンタレーニャ山脈 (Cordillera Chontaleña) の麓にかけて、整備された
灌漑用水路と広大な稲作地帯が広がっている。素朴な田舎風景ではあるが、そこにニカラグアの「自然の美」がある。
[拡大画像: x23891.jpg]
辞典内関連サイト
・ 世界の海洋博物館/中米・ニカラグア
・ ニカラグアの海と船のある風景 [2] [2007-2009]
|