画像は東京・銀座6、7丁目界隈のある中華料理店入り口で展示されていた「天九翅」というウバザメの巨大尾鰭のフカヒレである。
まさにこの天九翅はそのレストランの権威を示すものとして展示されている。説明パネルには次のように記されている。
「天九翅(テェン・シィョウ・チィ) Basking Shark's Fin 1988年ノルウェーで水揚げされた体長約14メートルの「ウバザメ」の尾びれ。
中国では、天は文、九は武のそれぞれの至高を意味し、天九翅とはまさに至高のふかひれの事である」
フカヒレは、高級食材としてスープの具となったり、またヒレの形のまま煮込まれる料理の具ともなる。ジンベイザメ、
ウバザメのものが最高級とされるが、アオザメ、イタチザメなどのそれも高級である。一般的にはヨシキリザメのものが食材に
利用される。
日本でサメの水揚げが最も多いのは宮城県・気仙沼漁港である。2011年3月11日の東日本大震災で気仙沼市魚市場周辺も甚大な被害を蒙った。
魚市場のすぐそばにあった海鮮市場「海の市」*の2階には、世界でも珍しいサメ類の展示に特化した
「気仙沼リアスシャークミュージアム」があった。1階には、これも大変珍しい
「氷の水族館」があった。「海の市」も大震災で壊滅的被害を受け残念でならないが、完全復興を願うばかりである。
* 「海の市」: 新鮮な生の魚貝類や干物などの海産物販売店が軒を連ねる「海鮮市場」(1階)、シーフードレストラン、
その他博物館など(2階)が入る商業&アミューズメント複合施設。
フカヒレの格にもいろいろあって、サメの種類とその形状と大きさで価格は大きく異なる。ばらばらにほぐしたヒレの「散翅(サンチー)」、
扇のような形をもつ丸ごとのヒレの「排翅(パイチー)」、最高級品としては「天九翅」で、ジンベイザメとウバザメの背びれのみが
「天九翅」とされるという。
ジンベイザメとウバザメの捕獲と国際取引が禁止されているとのことだが、「フカヒレの採取を目的とする」サメ漁に対する規制の
強化に向けた世界の趨勢には今後とも注視したい。
[2011.11.22.東京・銀座界隈にて][拡大画像: x24209.jpg]
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1 「天九翅」の全体画像。 [拡大画像: x24211.jpg][拡大画像: x24210.jpg]
2. サメ針金細工はミュージアムの入り口に置かれている。 [拡大画像: x22820.jpg]
3. 館内に展示されているジンベエザメの模型。 [拡大画像: x23035.jpg]
辞典内関連サイト: 世界の海洋博物館-日本