「羅針盤、 船舶等の進路を方向付ける磁石の一種、 向 栄吉氏蔵」と記されている。
年代その他は不詳であるが、羅針儀箱などを見るとかなりの古さが感じられる。
この液浸羅針儀本体は現在でも見られるものであろうが、木製の羅針儀箱に納められてポータブルになっているようだ。
先ず、木箱内側の左右にある軸受金具にジンバルリング (常平架の遊動環) の突起がはめ込まれている。次いで、
羅針儀本体の上下にある突起がジンバルリングの軸受用の孔にはめ込まれている。さらに
木箱全体を宙吊りにして垂直に保つようだ。このような三重のしくみでもって、船のピッチング、ローリングの動揺を抑えながら、
羅針儀を極力水平に保つのであろう。
特に興味を引くのは、羅針儀の方位目盛板(コンパスカード、羅牌)の一番外側には、和式方位の「子(ね)」・「丑(うし)」・「寅(とら)」、、、
の十二支が時計回りに記されていることである (これを本針(ほんばり)の和磁石という→ 辞典内関連サイト)。
このように和洋折衷式の方位目盛板をもつ羅針儀となっている。
[2012.7.11 伏木歴史資料館にて][拡大画像: x24704.jpg]
[参考1]ジンバル、常平架: [英語](pl.単数扱い) gimbal [船のコンパスなどを水平に保つ装置; 一あるいは二軸の回転自由度をもたせる
装置]。
[参考2][羅針儀の]ジンバルリング(遊動環): 船が揺れても羅針を水平に保つことができる。
[参考3]compass card, compass dial: n.[海]コンパスカード、羅牌(らはい) [羅針盤の指針面]、[羅針儀の] 方位目盛板、
羅針牌(らしんぱい・らしんはい) [東西南北が細かに記された羅針盤用の目盛り円盤]、指針面。
[参考4]compass rose: [海] 羅針図 [海図上の羅針図、円形方位図; 海図上に方位を示すために放射状に記された円標で、
外側は真方位を、内側には磁針方位が示されている]。
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